紀元前から、西岸部から中央平原部にファースト・ネイション(いわゆる「インディアン」)が、北部海岸部にイヌイットが、それぞれ独自の文化を発展させていたカナダ。16世紀ごろから英国とフランスによって植民化された後、1885年に完全独立を果たした。
近年、アジアからの移民が急増しているほか、旧ユーゴの難民を積極的に受け入れるなどの政策を進める多民族国家で、中でも今回入港するバンクーバーは、留学生なども多い「多民族シティ」として知られる。
一方、居住区などに暮らすファースト・ネイションの人々の土地への権利などをめぐっては、いまも未解決の問題が多く、抗議行動なども続いている。特にバンクーバーで2010年の冬季オリンピック開催が決定したことから、さらに自分たちの土地が奪われ、破壊されるのではないかという懸念を示すファースト・ネイションも多い。 |