SEA NAVI 8月20日号
シンガポール知ってるつもり?
 多くの日本人にとっては観光やショッピングの街ともなっているシンガポール。しかし1942年、アジア太平洋戦争勃発直後、ここは「昭南島」として旧日本軍に占領された。
 そんなシンガポールと日本、双方の歴史を見つめてみようというコース「シンガポール知ってるつもり?」に参加した。

 歴史を蝋人形を使って展示している『シンガポール歴史民俗館』、日本軍によって虐殺された犠牲者を慰めるための『血債の塔(日本占領時期死難人民記念碑)』、900以上の墓碑が建つ日本人墓地などを訪ねた。
 墓地には明治初期、貧困のため娼婦として売られ、この地に渡ってきた「からゆきさん」たちも埋葬されているという。

 このツアーに参加していたのは、戦争を体験された方をはじめとする年配の方が多い。
 ガイドさんの「どんなに時がたとうとも、シンガポールの人々が受けた傷が完全に消えることはありません」という言葉に、じっと耳を傾ける。こうして歴史を知ることが『もう戦争を起こさない』という考えにつながるということを強く感じた。

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