「北アイルランド」とは、アイルランド島の北部、アイルランドが英国から独立した後も英領として残った、アルスター地方内6州のこと。
アイルランド島では、古くはケルト文化や独自のカトリック文化が根付いていたが、12世紀ごろから英国の影響力が強まり、19世紀に英国領に。第二次世界大戦後にはアイルランド独立が実現するが、北部の6州は英国から移民してきたプロテスタント系住民が多かったことから、英国領として留まった。しかし、アイルランドへの併合を望むカトリック系住民も多く、深刻な対立が続いている。
1990年代から徐々に和平交渉が進み、1997年にはアイルランドとの統合を謳う武装組織IRAと英国政府との間に停戦合意が成立した。ただ、住民間の対立などはなくなったわけではなく、今後の動きが注目されている。
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