■インタビュー 栗本和子さん(大阪自由学校『ぼちぼち』) |
ムンバイで開かれるWSFに向け、たくさんの船内企画がおこなわれている現在。その中には、日本国内で活動するNGOやフリージャーナリストなど、「フェローシップ」としてピースボートとともにムンバイへ向かう人たちもいます。
今回は、「大阪自由学校『ぼちぼち』」で活動する栗本和子さん。ご自身が「自由学校」のワークショップを受けたことがきっかけでスタッフになったといいます。地元を重視した活動を続けている栗本さんがWSFで何をやろうとしているのか――和やかなインタビューとなりました。 |
Q::いつから「自由学校」で活動されているんですか?
A:フリーターだった7年前くらいですね。もともと「学校」とか「先生と生徒」というのが苦手で、ちょっと不登校気味だったんです。そんなとき、バイト先でここのフリーペーパーを見つけて…。
Q:NGO、という世界に飛び込んでいくのに抵抗はなかったですか?
A:それはないですね。たくさんのNGOとか、NPOのフリーペーパーを見ていると、こんなにたくさんの人がいろんなことをやろうとしているんだーと思って、面白かったし。
Q:なるほど…では、どうして今回ピースボートに?
A:もともとWSFというのがあるってことは知ってたんです。そしたらある日、自分が活動している他の団体から「ピースボートでWSFに行こう」みたいな内容のメールがまわってきて…すぐに「行きたい行きたい!!」って返信して(笑)
だけど、私は専門家じゃないし、そんな国際舞台に上がったところで何が出来るだろうとは思ってたんですね。そしたら、ピースボートのスタッフから「『自由学校』っていう活動も面白そうだから、ぜひ一緒に行きましょう」ということで…(笑)
Q:洋上では、けっこうたくさんのワークショップを企画されてましたよね。
A:そうですね――実は私、この船内で、ワークショップのファシリテーター(進行役)デビューをしたんです(笑)ほとんどが、自分たちで考えていくという形式のモノで、その面では、すごく手応えがあったと思います。ピースボートという場は、そういう点ですごく可能性がありますね。
たとえば年配の方と若い人たちで、考えることが違うことは当然あります。戦争は是か非かという話をすれば、自分自身がかつて痛い目にあっている年配の方はどうしても感情的にならざるをえない。でも、そこで「あの人は優しくない」と切り捨ててしまうんじゃなくて、そこから対話が始まるわけじゃないですか。
Q:では。栗本さん自身がWSFでやってみたいことや楽しみにしていることを教えてください。
A:私は、WSFというのは『何か怒ってる人たちがたくさんいる』というイメージなんですね。"怒る"ってネガティブにとらえられがちだけれど、本当はすごく正当なことだと思うんです。いちばん怖いのは「黙らされる」こと。
世界は「ラブ&ピース」だけではまわっていかないんじゃないかと思う私としては、とにかく当事者が出てきて怒ってて、お互いにアピールし、聞きあう――そんな場なんじゃないかな、と思うんです。それが楽しみなんです。
(聞き手:久野良子)
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