■インタビュー 胤森なおこさん(グローバルヴィレッジ) |
ムンバイで開かれるWSFに向け、たくさんの船内企画がおこなわれている現在。その中には、日本国内で活動するNGOやフリージャーナリストなど、「フェローシップ」としてピースボートとともにムンバイへ向かう人たちもいます。
今回は、フェアトレードを「企業活動」として立ち上げたNGO「グローバルヴィレッジ」から乗船された、胤森なおこさん。インタビューの時に着ている服も、バングラディシュやインドなど、フェアトレードの品。ピースボートとの関わりからフェアトレードの可能性まで、幅広く語っていただきました。 |
Q:なぜ、ピースボートに乗ろうと?
A:いままで、フェアトレードの方では、WSFにあまり深くは関わってこなかったんですね。でも今回は、私たちが支援しているインドのNGOと一緒に、WSFの場でフォーラムを開こうという話になって。
それで、もともとは「出張」としてWSFに行く予定だったんですよ。そこに、ピースボートの話を聞いて。ああ、面白そうだなあと思ったのがきっかけです。
Q:どれくらいフェアトレードに関わっておられるんですか?
A:5年くらいになりますね。もともと「途上国」の支援に興味があったんです。というのも子どもの頃、メキシコに住んでいたことがあって。
自分は"恵まれた"日本人社会という環境の中で育っているわけですけれども、外に出ると、自分と同じくらいの年の子どもたちが働いたりしているわけじゃないですか。子ども心に、「なんで?」と思ってました。何か自分にできることはないか、とずーっと探してたんです。
Q:今回もフェアトレードをテーマにした企画をされていますが…。
A:講座のほか、毎日販売ブースを出しています。やっぱり、モノを売ってると目にとまるんですよね(笑)。
私が期待しているのは、たとえば単に「このチョコレート、美味しそうだな」と思って、フェアトレードのチョコを買ったとしますよね。そのチョコの包み紙には、フェアトレードのことが書いてあるわけです。もしかしたらチョコをひとつ買ってもらったことで、そんなこともできるのかぁって思ってもらえるかもしれない。その人は誰かに、このことを話すかもしれない。そういう形での、運動の「広がり」も期待しています。
Q:なるほど──では、最後に。ピースボートに乗ってよかったことはなんですか?
A:ふだん日本で活動していても知り合いは増えるんだけど、その人たちと一緒に何かひとつのことに向けて活動することはあんまりないんですよ…みんな忙しいですからね(笑)。
だから、ピースボートの上で初めて、他のNGOとのネットワークをじっくりとつくることができたように思います。いままで思っていてもなかなかできなかったことなので、それが嬉しいですね。
(聞き手:久野良子)
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