□ファベーラの子どもたちを訪問
観光地として有名なリオデジャネイロ・イパネマビーチ。高級住宅が並ぶ、そのすぐ裏手の斜面にあるのが、リオ市内でも大きなファベーラ(スラム街)、カンタガーロ。ここに、NGO「アフロヘイギ」がつくった文化センターがある。
犯罪などに走りがちになるファベーラの子どもたちを、音楽やダンスを通じて教育していこうという「アフロヘイギ」。彼らの見せてくれたパフォーマンスはとにかくカッコよく、未来への希望を感じさせた。そんな子どもたちの表情を中心にレポート!!
カンタガーロ地区を散歩。ぎっしりと並ぶ家々を改めて近くで見ると、やはり言葉が出ない。自分たちでひくのだという絡まった電線には、なぜか凧が、これまたたくさん引っかかっていた。
この1週間後には、リオはカーニバルの季節。地区内でも毎週末には練習を欠かさない。去年はリオ市内でも上位に入ったというカーニバルチームは、住民たちの誇り。この日も、パーカッションとダンスを披露してくれた。
アフロヘイギに所属するサーカス「Levantando a lona」。子どもたちは、ファベーラの現状や未来への希望をパフォーマンスであらわしている。完成度の高さは、毎日毎日、練習を重ねた結果だ。
会場では、いろんなワークショップが同時におこなわれた。これはサンバ。本場のサンバを目の前で見られて、それだけで感動。
これはパーカッション。彼らはアフロヘイギのバンド「アフロ・ラタ」のメンバーでもある。空き缶やポリタンクを太鼓にして叩くのだ。
これは有名な格闘技でもありダンスでもある「カポエイラ」。柔らかくしなるように上がる、足の動きに目が離せない……が、やってみるとこれが難しいのなんの。子どもの方がずっとウマイ…。
ピースボート側からも、日本文化を紹介するワークショップをおこなった。これは定番でもある習字。手本を見ながら一生懸命書く子どもたちは、やっぱりかわいい。
船内でおなじみとなった「南中ソーラン」を披露。初めて見るハズなのに、この子はあっというまに動きを覚えてまねをする。ひたすら感心すると同時に、子どもたちから感じる熱気に圧倒されてしまう、そんな1日だった。
(久野良子)
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