国名
カナダ (Canada)
ことば
公用語は英語とフランス語。
西部では英語、ケベック州を中心とする東部ではフランス語を話す人が多い。
・解説
紀元前から、西岸部から中央平原部にファースト・ネイション(いわゆる「インディアン」)が、北部海岸部にイヌイットが、それぞれ独自の文化を発展させた。16世紀ごろからイギリスとフランスによる植民化がはじまり、東から進出したフランスと、西から進出したイギリスの間で激しい領土争いが起こる。1756年には「英仏七年戦争」が勃発、全土がイギリスの支配下に入った。1867年に、隣国アメリカの脅威に対抗するために、カナダ連邦政府が成立。1885年にはイギリスからの完全独立を果たした。
近年、アジアからの移民が急増しているほか、旧ユーゴの難民を積極的に受け入れるなどの政策でも知られる「多民族国家」だが、ファースト・ネイションの人々への差別や、フランス文化を守るケベック州の独立問題など、課題も多く残されている。
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カナダの歴史
[寿司]
バンクーバの街を歩いていると、あちこちで「Sushi」の看板を見かける。近海で捕れる新鮮な魚介類を使った寿司は、店にもよるがなかなか美味しい。何より日本に較べると値段の安い店が多いので、そろそろ日本食が恋しくなってきた旅の終わりには、なんとも嬉しい。
[サーモン・ステーキ]
数あるシーフードの中でも、一年中あって、味の方も上々なのがサーモン・ステーキ。シーフードレストランの他、ちょっとした食事を出す店ならばたいていメニューに載っている。山盛りのフレンチフライ、もしくはロングライスを添えてどうぞ。
[ケーキ]
イギリスの影響か、カナダではケーキやマフィンなど、紅茶に合いそうなお菓子の種類がとっても豊富。ちょっとした売店なら、かならずマフィンやスコーンを売っているので、おやつや軽食にちょうどいい。
町中のカフェにも焼きっぱなしの素朴なケーキが並ぶが、なかでもオススメはチーズをそのまんま使ったかのような、濃厚な味のチーズケーキ。大きなチョコレートの固まりがごろごろ入ったチョコマフィン、アツアツにアイスクリームを添えていただくアップルパイ、朝食にぴったりのパンケーキなんかも美味しい。ただし、いずれもとにかくボリュームたっぷりなので、ご注意を。
[カウンチセーター]
太い毛糸でざくざく編んだ、あったかな風合いが魅力のカウンチセーター。土産物屋には夏でも並べているところが多い。もちろん日本でも手にはいるけれど、デザインや色の種類は断然豊富。モノによっては少し重たかったりすることもあるので、かならず試着して。いくつかまとめ買いすると安くしてくれることも。
[メイプルシロップ/Maple syrup]
本来はケベック州などのカナダ東部の名産だと言うが、今やカナダ全土の代表的なお土産に。土産物屋やスーパーマーケットにはかならず置いてある。サイズもお値段もまちまちだが、品質はやっぱり値段に比例するようだ。お土産なら、デザインも豊富な可愛いビンのモノを選んでみよう。パンケーキやトーストに、アイスクリームやお菓子づくりにと、なかなか用途も広くて喜ばれる(本当に好きな人は、ベーコンエッグやポテトにもかけるとか)。また、これを煮詰めて作ったメイプルシュガーや、風味をいかしたメイプルクッキーなども人気だ。
[スモークサーモン/Smoke salmon]
これもどこに行っても手に入るお土産の代表格。カナダ沿岸部でとれるサーモンを薫製にしたモノだが、軽く燻しただけの柔らかいものから、かなりドライでおつまみにぴったりのものまで、味は様々。サーモンの酒類や薫製に使うチップによっても味や香りが変わってくるので、できれば味見ができるお店を選んで買おう。
[アクセサリー]
どこの土産物屋でも見つかるのが、カナダの象徴的存在で、1セントコインの模様にもなっているメープルリーフ(カエデの葉)をかたどったアクセサリー。ネックレス、ピアス、ブローチなど、手軽なお土産には最適だ。また、もう少し遊び心あるものを、というのなら、先住民族(いわゆるカナダ・インディアン)ふうのデザインのものが面白い。銀細工のネックレスやピアスのほか、羽根を使ったモチーフはネイティブの人々の魔よけを模した物で、お守り代わりになるとか。
[ガスタウン/Gas Town]
バンクーバ随一の観光&ショッピングスポット。19世紀末のカナダをイメージして設計された、石畳を敷き詰めたレトロな街並みが人気を呼んでいる。土産物屋やレストランが建ち並ぶ真ん中には、町のシンボルにもなっている、かわいらしい小さな時計台が。蒸気で動くこの時計は、15分ごとに時を告げるたびしゅんしゅんと蒸気を噴き出すので、このときが絶好のシャッターチャンス。
[グランビル・アイランド/Granville Island]
かつては中小企業が立ち並んでいたウォーターフロントが、再開発でショッピングモールに生まれ変わった。もとの工場の建物をそのまま生かし、内部はマーケットや小劇場、レストランに。マリン・スポーツの総合ショップや手作りアクセサリーのお店のほか、ブラブラしているだけで楽しめるのがパブリック・マーケット。果物や野菜、焼きたてパン、新鮮なシーフードなどが所狭しと並び、地元の人達が買い出しにやってくる。ここで食料を調達して、そとで散歩しながら食べるのも楽しい。
[スタンレー・パーク/Stanley Park]
面積450ヘクタールの広大な公園。カナダ海軍の所有する土地を、バンクーバ市が借り上げて解放しているもので、緑に覆われた園内は、週末ののんびりスポットとして人気が高い。公園の周りには貸し自転車の店もたくさんあるので、海沿いのサイクリングコースを走ってみるのも気持ちいい。ちょっと休みたくなったら、園内にあるバンクーバ水族館へ。イルカやシャチが見られる。
[ロブソン・スクウェア/Robson square]
州政府の集まるガラス張りの建物が目印。バンクーバ美術館のすぐそばで、外にテーブルをならべたカフェなんかもあり、市民の憩いの場となっている。時にはミュージシャンが登場したりすることも。バンクーバ市民が、抗議デモなどの集会に利用するのも、やはりここが多いとか。
また、このすぐ隣に延びるロブソン・ストリートは、バンクーバで一番おしゃれなショッピング街。観光客だけではなく、地元の人達でいつも賑やかだ。土産物屋もあるが、手作りアクセサリーのパーツを売っている店、美味しいアイスクリームショップや個人経営の店など、ガスタウンとはまたちょっと違った雰囲気が楽しめる。
[寄港地担当者より]
都会的な街並みと自然がほどよく調和した街、バンクーバー。アジアからの移民が多い街としても知られ、街には中国語の看板も立ち並びます。
少し街を離れれば、そこに広がるのは、雄大なロッキー山脈にも近い大自然の光景。そしてそこは、「ファースト・ネイション」と呼ばれる先住民族の人々が先祖から受け継いできた土地でもあります。自然を破壊する開発に反対しながら、伝統的な文化を守って暮らしていこうとする人々。美しいカナダの自然を眺めるとき、ふと彼らのことを思い浮かべてもらえればと思います。
(井上誠)
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