第41回ピースボート地球一周クルーズ寄港地インフォメーション

[沖縄ソバ]
 沖縄で食べるものといえば、やっぱりまずはこれ。うどんとも中華麺とも違う、独特のコシのある麺と、豚骨やカツオでダシをとったスープがなんともウマイ。上に骨付き豚バラ肉の煮込みを乗せた「ソーキソバ」も人気。薬味には、島唐辛子を泡盛に漬け込んだ「コーレーグースー」が欠かせない。食後のデザートには、甘く煮た小豆にかき氷をかけた沖縄風「ぜんざい」が一押し。

[ゴーヤチャンプルー]
 ゴーヤ(苦瓜)の炒め物。最近は沖縄の料理としてすっかり有名になった。爽やかな苦みが蒸し暑い気候にはぴったり。「チャンプルー」は野菜をいろいろ入れた炒め物全般を指す言葉で、ゴーヤのほか、ソーミン(素麺) チャンプルー、マミナー(もやし) チャンプルーなどもおすすめ。

[テビチ]
  豚骨のことで、沖縄ではポピュラーな食材のひとつ。じっくりしょうゆ味がしみた煮込みは、周りがゼラチン質になってとろとろ。沖縄そばの上に乗せた「テビチそば」もおいしい。コラーゲンたっぷりで健康にもよし。

[島豆腐]
  普通の豆腐よりもずっしりと固く、一丁が1キロ近くもあるのが、チャンプルーに欠かせない「島豆腐」。水分が少ない分、豆の味が濃く感じられておいしい。小魚の塩辛「スクガラス」を上に乗せたものはポピュラーなお酒のおつまみ。
 また逆に、普通の豆腐よりもずっとやわらか〜い豆腐もある。こちらは「ゆし豆腐」といって、豆腐をつくる途中、成形する前のふわふわ状態のもの。カツオダシで汁物に仕立てたものがまたおいしい。

[タコライス]
  メキシコ料理の「タコス」の具(挽肉、トマト、レタス、チーズなど) を、そのまま熱々ごはんの上に乗っけたユニークな料理。最初はちょっとびっくりしてしまう組み合わせだが、具とごはんとの相性が絶妙で、1度食べたらクセになりそうな味。

[ナーベラー]
  ヘチマのこと。内地では化粧水やスポンジの原料としてのイメージのほうが強いが、沖縄ではしょっちゅう食卓にのぼる野菜のひとつ。豚肉や豆腐、他の野菜といっしょに味噌炒めにするのが一般的な調理法。

[泡盛]
  沖縄のお酒といえばやっぱり泡盛。お米を原料に、黒麹菌で発酵させた蒸留酒で、中でも3年以上寝かせた古酒(クースー)のまろやかさはひときわ。瓶がきれいなものも多く、喜ばれるお土産になりそう。

[楽器]
  クルーズ最初の寄港地。まずはここで楽器を買って、船の上で練習してみるのもいい。有名なのは三線(さんしん) だが、胡弓やエイサー太鼓なども面白い。

[琉球ガラス]
  ひとつひとつが手作りの琉球ガラスは、そのカラフルさと、表面に細かなヒビや気泡が入った独特の味わいが人気。戦後、米軍によって持ち込まれたジュースやコーラの瓶を再利用することで発展した工芸品だという。泡盛とグラスをセットにしてプレゼント、なんていうのも喜ばれそう。

[紅型(びんがた)]
  沖縄の伝統的な染め物として知られる紅型は、とにかくその南国らしい鮮やかな色づかいが何よりの魅力。多彩なモチーフには、花や動物、太陽など、沖縄の豊かな自然の風物が見事に取り入れられている。かつては王族など「身分の高い人」しか着ることが許されなかったのだそう。着物や浴衣はもちろん、テーブルセンターなど小物なら、手頃なお値段で買える。

[首里城]
  かつて琉球王国の都として繁栄した首里の町には、歴代の王が暮らし、政治や儀式を執り行う場だった首里城が建つ。沖縄戦の際には激戦地となって焼失したが、のちに復元され、朱色に塗り上げられた美しい姿を取り戻した。
 現在は周囲が公園として整備されており、訪れる人の姿は絶えない。2000年には、すぐ近くにある、かつて国王の旅の安全を祈る場所だった園比屋武御嶽(すぬひやんうたき)、巨大な陵墓の玉陵(たまうどぅん) や、各地に残る城(グスク) 群とともに世界遺産に指定された。

[平和祈念公園]
  沖縄戦の際、敗色の濃くなった日本軍が「南部への撤退」を決定したことから、民間人をも巻き込んだ激戦地となった沖縄島南部。戦いで命を落とした人たちの数は、実に当時の沖縄県民の4人に1人にものぼったという。
 その歴史を反映するかのように、沖縄島南部には、沖縄戦の事実を語り伝える資料館などが密集している。激しい戦闘が繰り広げられ、多くの人々が犠牲になった摩文仁(まぶに) の丘につくられたのが「平和祈念公園」。沖縄戦を生きのびた人々の証言などを集めた「平和祈念資料館」、犠牲となった人々の名前を刻んだ「平和の礎(いしじ)」はぜひ訪れたい。また、映画などでも名前が知られる、看護婦として従軍し、命を落としていった女子学生たちを悼む「ひめゆりの塔」とその祈念資料館も近くにある。

[牧志公設市場]
  メインストリートの国際通りから少し入ったところにある第一牧志公設市場は、那覇の人たちの台所であると同時に、観光客にも人気のスポット。色鮮やかな魚をはじめ、沖縄ならではの食材が山と並んでいて、見て歩くだけでもワクワクしてしまう。2階には食堂があって、ゴーヤチャンプルーや沖縄ソバなども食べられるし、1階で買った新鮮な魚を調理してもらうこともできる。
[寄港地担当者より]
 「オキナワ」でイメージされるもの。海、ゴーヤチャンプルー、三線 (さんしん)、首里城、沖縄戦、そして米軍基地。海の隣に米軍基地があり、人々の暮らしの隣にも米軍基地がある、それがオキナワというところ。おじぃやおばぁや若者たちと、泡盛を飲んで語っているうちに、「今」のオキナワ、「昔」のオキナワが見えてくる。そして、沖縄から考える「平和」は、これからの旅で訪問する数々の国の「平和」を考えるヒントになる――だからここは、地球一周の最初の寄港地に、どこよりふさわしい場所なのです。
 すっかりポピュラーになったオキナワへの旅も、ピースボートでならもっといろいろな 「顔」が見えてくるはず。食べ物、建築物、伝統文化、戦争と基地問題――いろんな角度から「オキナワ」を知ってもらえればと思います。
(森陽子)

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