第41回ピースボート地球一周クルーズ寄港地インフォメーション

[ポルトワイン/Porto]
 食後にいただく、アルコール分の高いデザートワイン。品種の異なるブドウを混ぜて発酵させ、発酵途中でブランデーを 加えて作る。ブドウの品種や熟成させた年数により、味も値段もさまざま。レストランでぜひ試してみたい。お土産にももちろんうってつけで、港の前のパッセンジャーターミナルで品揃えも豊富に販売されている。

[パスティス・デ・ナタ/Pasteis de Nata]
 タルトの中にカスタードクリームが入った手の平サイズの焼き菓子。表面はかりかり香ばしく、甘すぎなくておいしい。町のカフェやレストランならたいてい置いてあって、コーヒーを、時にはポルトワインを飲みながら食べる。日本で数年前に大流行した香港のお菓子、エッグタルトの起源がこのパスティス・デ・ナタにあるという説も。

[バカリャウ/Bacalhau]
  干しダラのこと。ポルトガル料理にはとにかく欠かせない食材のひとつ。市場などで、カチコチに乾いた堅いバカリャウが売られている。
 料理方法は実に豊富で、「家庭の数だけバカリャウの調理法がある」と言われているほど。そのまま焼いたロースト、ホ ワイトソースをかけて焼いたグラタン、つぶしたジャガイモと混ぜたコロッケ、揚げジャガイモや炒めタマネギとあわせて卵とじにしたもの…もちろんレストランのメニューにも登場するので、試してみよう。

[ファドCD]
 リスボン生まれの民衆歌謡、ファド。人生の悲哀を切々と歌い上げる様子は、まさにポルトガルの演歌といったところ。歌い手はアマリア・ロドリゲスなどが世界的に有名だが、小さなレストランで歌うファディスト (ファド歌手) のオリジナルCDを彼らから直接買うのも、いい思い出になる。

[アズレージョ(タイル)/Azulejo]
 ポルトガルで作られる装飾用のタイル。街を歩いていても、このアズレージョで飾られた壁や建物をよく見かける。もともとは8世紀からイベリア半島を支配した、イスラム教徒のムーア人が技術を伝えたものだという。色鮮やかで細かな模様が美しく、幾何学模様や、モチーフを冠したものなど、デザインもさまざま。ポルトガルのシンボル、雄鶏を描いたかわいらしいものもある。

[ジェロニモス修道院/Mosteiro dos Jeronimos]
 大航海時代ポルトガルの栄華を象徴する大建築物。建立は16世紀初頭。礼拝堂の入り口にある南門の彫刻が美しい。建物の内外に、当時世界を航海した人たちによって語られたと思われる南国のエキゾチックな果物などがモチーフとして彫刻され、興味深い。ユネスコの世界遺産にも指定されている。

[ロカ岬/Cabo da Roca]
 ポルトガルが誇る詩人カモンイスの「ここに地果て、海始まる」との言葉で有名な「ユーラシア大陸の最西端」がここ。そのイメージにふさわしく、140メートルの断崖絶壁に波が打ちつける風景が広がっている。オプショナルツアーMコースでは、希望者全員に「最西端証明書」を発行予定。
[寄港地担当者より]
 大きなテージョ川沿いに位置するリスボン。風光明媚なこの街から、かつて「冒険家」たちを乗せたたくさんの船が出発していきました。「7つの丘の都」と呼ばれる坂道の多い街を歩けば、大航海時代にまつわるモニュメントやキリスト教の古い建築物があったり、歴史の古さをひしひしと感じさせられます。石畳の街並みを歩いていると、路地からはファドの調べが聞こえてきそうです。
 同時に、近年は国際都市としての顔ももつのがここリスボン。かつてポルトガルの植民地だったアフリカやブラジルから 大勢の人たちが移り住み、多様な文化や人種が交錯する中で、その権利の保護やポルトガル社会の受け入れ姿勢も課題となっています。真の意味での多民族共生、そして多様性の意味についてじっくり考えさせられる街です。
(小野倫子)

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