船内ニュース
6月24日 イラクとアメリカ/高橋和夫(放送大学助教授)
 シンガポールで下船する高橋和夫さん。高橋さんが開催する「シリーズ企画」も、今日で最後だ。最初に「9.11同時多発テロ」からイラクへの攻撃開始までをまとめたビデオが流された後、イラクとアメリカの関係について語ってくださった。
 「米国による湾岸戦争の時の『宿題』はいまだ残っています。アフガニスタンの時もそれは解決していない。今回の戦争はハイテク兵器により短期間に終結しましたが、その後の復興はなかなか進んでいないからです。それは『戦争に勝って、平和に負ける』ということです。
  また、イラクではフセイン元大統領のいうことを聞いた人・その家族だけが、高い水準の教育を受けることが出来ました。米国側は、フセインの政党・バース党の人たちを排除しようとしていますが、実は彼らなしでは『社会』が成り立たなくなっています。そういうところに米国のジレンマがあるのです」。
(佐藤祐仁)
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