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「野生の王国」サファリ満喫
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今回のツアーで行ったツァボ国立公園は、今からおよそ50年前に設立されたケニアで2番目に大きい公園である。その広さは日本の四国よりも少し大きいくらい。60種類を越える哺乳類が生息しているといわれるが、密猟などが原因で動物が減ってきているともいう。しかし、この大自然を守るためにここでは多くの人が働いている。これら公園に関わる人々との出会い、そして動物たちとの出会いをまとめてレポート。
朝、港にズラリと並んだ露店に目を惹かれつつも、今日一日を過ごすバンにそれぞれ乗り込んだ。こちらは運転手兼ガイドのラシッドさん。彼は無線で他の車と連絡を取りながら、動物を探し出してくれる。彼の眼なら500m先の動物も確認できるらしい。動物が見つかると、恐いぐらいのスピードで車を飛ばして目的地まで連れて行ってくれる。ちょっぴり恥ずかしがり屋だけど、とても優しい彼。動物の鳴き声をマネするのが得意で、中でもカバの鳴きマネは最高だった。
ツァボ国立公園のゲートをくぐると、みんなでバンの天井から身を乗り出し、動物を見つけようとサバンナの大地に目を凝らした。シマウマやインパラなどに大はしゃぎしているうちに、ふいにバンが止まって休憩タイムに。すると茂みの中から突然レンジャーが現れ、「ジャンボ!」と手を挙げて挨拶してきた。レンジャーとは公園を管理している人の事で、サイを保護している地域のゲートを開けるために来てくれたのだ。運転手さんが、このゲートは弱い電流が流れていて、動物が外に出られないようにしていると言っていた。ちなみに約束の時間は30分も前だったらしい。でもケニアではそれぐらいはハクナマタータ(問題ない)!
1回目のゲームドライブを終え、興奮冷めやらぬままロッジにチェックイン。部屋から望む大平原、手前のオアシスには珍しい鳥や水牛の姿が。様々な鳥や動物の鳴き声に、明日のゲームドライブへの期待が更に高まった。
夜、夕食前にロビーでレンジャーのレクチャーが始まった。ツァボ国立公園の歴史、その管理などについての話だ。その後の食事は、「キリンがいた!」とか「ゾウの群れがいた!」とか、それぞれの自慢話を披露しているうちに、アッという間に終わった。
ゲームドライブ2日目。ゾウが大接近!みんなあわててカメラを手に取り、パチリパチリ。運転手さんが「ゾウが赤いのは、体に赤い土をつけているため。赤土はミネラルが豊富で貴重な栄養源なんですよ」と教えてくれた。こんなふうに、その時々に解説を挟みながら、ダイナミックなドライブが続く。ケニアの人々の温かさに触れ、大自然も満喫できて、心が洗われたような2日間だった。
(飯田俊介・大島美千代)
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