船内ニュース
12月14日 「和仁廉夫さん企画オンパレード」
 明日は今クルーズ初の寄港地、香港。本日のミュージックサロンでの企画は、香港の専門家でもあるジャーナリスト、和仁廉夫さんの名前がずらっと並んでいる。そこで本日は、和仁さんによる企画をすべてご紹介。
 香港の歴史から文化、そして香港人のメンタリティーまで幅広く語りまくった、その内容はいかに──。
 まずは朝から広東語講座。最終日のテーマは「グルメ」。和仁さんがホワイトボードに書いていく単語を必死に書き写す姿をパチリ。やはり、人は「食べること」には真剣になるものだ。
 続いてはこの日のメインテーマともなる講座『香港人にとっての日本』。これは「軍票(占領時代に日本軍が発行した支払い証)」の実物を見せていただいているところだ。
 「第二次世界大戦の時代、日本が香港を占領したことから、もちろん香港でも『反日感情』はあります。しかし、最近では若者を中心に日本に好意的な雰囲気がでてきています。また最近では『週刊香港』という香港在住の日本人に向けた雑誌が、香港の人に読まれるということもおこっています。そういったところに、日本人と香港人の新たな可能性が見えてくるのかもしれません」。
 第三弾は、和仁さん解説による香港映画『風の輝く朝に』の上映。この映画は、香港の日本軍政下の時代に生きた男女3人を描いた作品だ。
 「香港人は日本や日本人をそれほど憎んでいる訳ではありませんが、過去に肉親を殺害された等の経験から、何かしらのわだかまりは残っているとも言えます。これからお互いに良い関係を築いていく為にも、まずはこのような映画を通して香港人の日本観を理解しましょう。その上で、どうしていくことがお互いにとっていいのか考えていきましょう」。
 締めくくりは、和仁さんオススメの香港ガイドと質問大会。深夜にもかかわらず、たくさんの年配の方も参加された。競馬新聞が買いたい、なんていうちょっとマニアな質問に対しても「香港では競馬新聞はありません。というのも、香港では競馬が非常に盛んで、日刊紙に毎日載っているからです」と、ニコヤカに答えていた和仁さんなのだった。さあ、いよいよ明日は香港だ。
(宮下拓也・平野弥生)
12月14日のインデックスへ40回クルーズレポートインデックスへ