10月12日 コロンブスとアメリカ/小林隆平(ギタリスト) |
水先案内人の小林隆平さんが語る『コロンブスとアメリカ』。ちょうど510年前となる1492年の今日、コロンブスは「エルサルバドル島(現在のドミニカ共和国)」にたどり着いた。この歴史的な日になぞらえて、コロンブスがもたらしたものを話していただいた。
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「コロンブスは、スペイン語ではコロン、またはアルミランテ(提督)の名で親しまれています。40歳を越え、まだ船乗りとしての功績を収めていないコロンブスは、この航海にかけていました。
スペインの王と交渉し、女王イサベラの協力もあって、ようやく1492年8月3日に出航できたのです。中世航海技術の結晶ともいえるこの航海は成功しましたが、それはアメリカ先住民抑圧の歴史の始まりとなりました。
それからわずか50年で、アステカ帝国・インカ帝国・マヤ文明は、スペインによって崩壊に追い込まれました。また、旧大陸により持ち込まれた天然痘により、多くの命が失われました。しかし、地球規模の視点で見ればこれは大規模な交流を生み、人だけでなく、大西洋をまたにかけたモノの移動をも引き起こした意味があります。
コロンブスの言葉に、こういうものがあります。『人間の知識には限りがある。それを越えるのは信仰心と想像力である。そして、それを越えるのは行為・行動だ』」
(関口裕美)
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