11月19日 『対話』〜先住民からのメッセージ〜 |
マオヒ(タヒチ)のガブリエル・テティアラヒさん、マオリ(アオテアロア=ニュージーランド)のアロハ・ケリーさん、アワヌイ・スィミチ・ベネさん、アボリジニ(オーストラリア)のミック・マーティンさんら、4名の水先案内人によるパネルディスカッション。「自分の民族が直面している一番重要な問題と、それを解決するための行動」について各々が語った。ここではその中から3つを紹介する。 |
ガブリエル・テティアラヒさん:「タヒチは、フランスの植民地という状況の下、核実験や環境破壊など、様々な問題を抱えています。しかし私は、政治的にタヒチが独立する日を願っているし、またその日は来ると信じています。
私たちはヨーロッパ人ではないのに、パスポートはヨーロッパのものです。しかし、まず大事なのは個人の心です。私自身の心はフランスから独立し、自由です。個人の心を解放する「草の根」の活動が、国を解放することにつながると考えています。」
アワヌイさん・アロハさん:「『教育』は重要な課題の1つです。学校教育は、お金を得るための知識を与えるのではなく、『心の教育』『人間的成長』を目指すべきです。そうすることで、社会を変える手本となるものを見つけることができます。
しっかりとした価値観を持つことで、強い組織を作り、動かしていくことができ、様々な問題の解決につながります。」
ミック・マーティンさん:「アボリジニの問題の根源は、人種差別にあります。必ずどこかで人種は混ざり合っており、全くの純血などあり得ません。人種がどうのこうのと言うのではなく、どうやって混ざり合い、解り合っていくのかが大切です。
人種という枠組みを取り払い、お互いを尊敬し、同じ土台に立つべきです。私は、言葉の障害はあるものの、人種を越えた付き合いを望んでいます。この事は、アボリジニだけでなく世界のみんなが考えていくべきです。」
(関口裕美)
|
|
11月19日のインデックスへ/39回クルーズレポートインデックスへ |