船内ニュース
11月14日 HITI TAUという挑戦
 タヒチの先住民族・マオヒ出身の水先案内人、ガブリエル・テティアラヒさん。長年、反核運動やマオヒの独立のため活動している彼が、彼が代表を務めるNGO「ヒティ・タウ」の活動内容と、その展望を話してくれた。また講座後、「ヒティ・タウ」で生産する物品の販売には、たくさんの参加者が集まった。
 「『ヒティ・タウ』の活動のひとつに、フランスによる核実験に焦点をあて、フランス政府の責任を明らかにすることがあります。
  核実験は「人権侵害」です。核の危険性を知らずに核実験場で働き、健康を害した人もいるのです。そこで、私たちはムルロアでの労働者を対象に医療調査を行ったり、被爆者の証言を集めたりしています。
  他に、マオヒの文化を継承していく活動もしています。具体的には、将来の展望をもってもらうために、バニラなどの作物栽培やモノイオイルの製造などの農業を継続しておこない、それを販売することで経済的な自立をはかっています。それによって得た活動資金は、観光業のために失われていく土地を購入する資金などに使っています。海外からの資金援助を受けていないNGOは、太平洋地域では「ヒティ・タウ」だけですが、それが太平洋地域全体に広がることを望んでいます。」
(小松美香)
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