先住民マオリの村を訪問
 18世紀、イギリスからやってきて以来、ヨーロッパからの本格的な植民が始まったニュージーランド。先住民族であるマオリの人々は、「奪われた」土地をめぐり、長い間彼らと争ってきた。このコースでは、マオリの人々が暮らす村を訪問。伝統的な儀式や料理にも触れながら、今まで知らなかったニュージーランドの一面を見た1日だった。
 村に入る前に、彼らの儀式に参加している様子。これは、お互いに言葉を交わしあい、村に入ることを許可してもらう、というもの。ガイドの方の「みなさんは『観光』のためではなく、マオリの村を訪問しにきたんだということを忘れないでください」という挨拶に一瞬緊張しましたが、儀式も無事に終わり、彼らに迎えられることに。
 儀式の最後は、出迎えてくれたマオリの人たちと挨拶を交わす。マオリの挨拶は、この写真のように「鼻と鼻をくっつける」というもの。慣れない挨拶に最初は緊張気味でしたが、ひとりずつ挨拶していくうちに笑顔が戻り、楽しくなってくるから不思議。
 昔、マオリの人が暮らしていたというマンレゲ山をトレッキング。ニュージーランドというと「牧草地」というイメージがあったが、実はマオリの人たちが暮らしていた森が白人たちによって切り拓かれ、マオリが追い出されたケースも多いという。
 強い風が吹いていたものの、頂上からみる景色はすばらしい。しかし、以外にも年配者が元気に登ってきたのに対して、若い人は疲れている。その様子をみたガイドさんから「若い人はファーストフードばかりたべているからだ、昔ながらの食事を大切にしなさい」というきつい一言も。
 待ちに待った夕食。マオリの伝統料理である石焼き料理「ハンギ」をいただいた。これは、生の野菜や肉・魚を、バナナの皮にくるみ、熱した石の上に置いて土をかぶせる、というもの。残念ながら埋めるところは見られなかったが、どれもこれもすごく美味しい。食事の後は、お互いに歌や踊りを発表しあい、大交流会となった。
(宮崎祐)
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