イースター島を守る人々
「謎の石像」モアイで有名なイースター島。この「絶海の孤島」には、現在、ほとんど森林らしきものが見当たらない。かつて人々が、モアイつくりなどのために木々を伐採してしまったからだという。
このコースでは、イースター島固有の植物の保護を進める植物園などを訪問。小さな島の環境保全に取り組む人々と交流した。
まずはモアイ見学に出発。15体のモアイがズラリと並ぶ海岸「アフ・トンガリキ」や、モアイの製造場所だった山「ラノ・ララク」を訪れた。写真はラノ・ララクの頂上から。確かに背の高い木はほとんど見当たらない
イースター島の緑化を目指して活動を行っている国立植物園「チリ国立森林公社」を訪問。ここではイースター島固有の植物を苗木から育てるなどのプロジェクトを行っているそうだ。写真は繊維から布を作ることもできる「マフテ」という植物。
イースター島の代表的な植物「トロミロの木」。一時は絶滅状態にあったが、ピースボートが1999年のクルーズでイースター島を訪れた際、チリ本土から運んできたトロミロの苗木を島の人たちといっしょに植樹した。それが、ここまで成長したそうだ。
園内の広場でお弁当を食べながら、島の歴史や現状について話を聞いた。「緑化の成功には島民の理解が重要だ。例えば、今は住民のほとんどが平然と道にゴミを捨てているが、そういう意識を変えなければいけない」。
午後は島で唯一の学校「リセオ(LISEO)」を訪問。サッカー対決、ラパヌイ(イースター島)ダンス教室、壁画描き、折り紙&書道など、いくつかのグループに分かれて交流会を開いた。
生徒たちは私たちの到着を今か今かと待ちわびてくれていたそうで、リセオに着いたとたんに大歓迎の嵐。時間を忘れて交流を楽しんだ。
最後にピースボートから楽器、文房具、サッカーボールなどをプレゼント。
リセオの校長が「平和にはお互いが出会い、知り合うことが必要。今日の交流ではそれを実感できた。来てくれてどうもありがとう」という言葉を贈ってくれた。
(関和明)
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