太平洋戦争中の1942年2月15日、日本軍の占領下に入り、以後「昭南島」と改称されて、1945年8月まで3年6ヶ月にわたる軍事支配を受けたという「真実」はあまり知られていない。
高級ホテルなどが並ぶシンガポールの街の一角にある、戦争記念公園の中央に建っていたのは、日本軍によって殺された、数万人にも及ぶ人たちを弔うために造られた「日本占領時期至難人民記念碑」。4本の柱は、それぞれ中国人、マレー人、インド人、ヨーロッパ人を表しているという。ここでは参加者の代表2名が献花し、全員で追悼をおこなった。「戦争はあった。しかし、戦争の話はしたくない。昔のことで今を不愉快に過ごしたくない。」案内してくれたガイドの言葉に、少し複雑な気分にさせられた。
(五島)
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