首都カラカスひとめぐり
中南米でも指折りの大都会、ベネズエラの首都カラカス。20世紀に入り、石油開発による急速な経済発展を遂げ、近代的な高層ビルが立ち並ぶ。そのエネルギッシュな街並みと、独立戦争の英雄たちの史跡が並ぶ旧市街地をめぐった。
ボリーバル公園。
1567年、ディンゴ・デル・サロが町を設立した、いわばカラカスのはじまりともなった場所で、スペイン植民地時代には、「独立」を叫ぶ人々の処刑場として利用された歴史を持つ。
1874年、写真にある、ベネズエラうまれの「独立の英雄」シモン・ボリーバルの銅像が設立されたことから、現在の名前で呼ばれるようになった。銅像の下には記念として、設立当時のコイン、手紙、地図などが埋められているとか。現在は憩いの場としてカラカス市民に親しまれている。
以前は教会として利用されていた建物。1811年のベネズエラ共和国「独立宣言」時の調印式が行われた歴史的にも重要なポイント。当時の調印文書や調印式の様子が描かれた油絵などが展示される。
生活道具はもちろん、食べ物や遊び道具にいたるまで、スペイン支配時代のベネズエラの様子を小さな模型で再現する人形博物館を見学。
これらは、ベネズエラ人の芸術家が30年の歳月をかけ、全て手作りで作り上げた作品だという。作品からはベネズエラの歴史とともに、当時の人々の暮らしぶりを感じ取ることができる。
旧宗主国スペインの影響を強く受けた古い街並みが続くいっぽう、豊かな石油資源を背景に、急速な経済発展を遂げた結果、まるでアメリカを思わせる高層ビルが建ち並ぶカラカス。その対象的な光景に代表される街並みは、実にさまざまな表情を見せてくれました。
(上野)
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