サンタイ島「開発」をめぐって
エクアドル最大の港町グアヤキルから船で約10分の距離にありながら、豊かな自然をそのままに残しているサンタイ島。
グアヤス川に浮かぶこの島には、6種(そのうち5種は固有種)のマングローブが自生し、115種の鳥が生息するという。このコースではサンタイ島を訪れ、その自然を目の当たりにしながら、島近辺の環境保護と、人々の生活の支援活動に取り組んでいる「沿岸環境会議」の方々のお話を伺った。
グアヤキルから船でサンタイ島へ。カヌーに乗り換え島内を流れる川を遊覧した。両岸の木々や上空にはさまざまな種類の鳥が見られ、樹上にはイグアナの姿も。
川の奥部へと分け入ったところでカヌーを下り、森の中へ。ズボンの裾を泥で汚しながら湿地帯を歩き、この島でのみ生育するマングローブなどを見学。
訪れた私たちを村に暮らす人々が温かく歓迎してくれた。村に暮らす人たちは約180人。
でも、「全員が親戚」だとかで、名字は4つあるだけ。「UPA国際協力プロジェクト」が日本で集めた文房具を贈呈した後、折り紙に興味を示す子どもたちと楽しい一時を過ごした。
グアヤキル市へ戻り、「沿岸環境会議」の事務所へ。この団体は、12年前に環境保護活動をしていた大学生達によって設立された。
目下、島への不法侵入やマングローブ林の伐採、工業の発達による環境汚染などが問題となっており、沿岸環境会議と大学、グアヤキル市の三者共同で、人と自然の共生を目指す開発・管理を進めている。
(中村)
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