たっぷりイースター島
約1000体ものモアイが点在するイースター島は、チリの海岸から3800km、タヒチから4000km、いちばん近くの島までも1900kmと文字通りポツンと浮かぶ島。
遠く何かを見つめるように立つモアイ、突如としてその作業が止まってしまったかのようなモアイの石切場など、人々がその魅力に惹かれて止まない、さまざまなモアイを見学し、この地の悠久の歴史を感じた。
1960年、チリ大地震による津波でアフ・トンガリキの15体のモアイ像は、台座も含め全壊してしまった。
現在のように15体全てが立ち並ぶ姿に戻ったのは1995年のこと。日本のクレーンメーカー「タダノ」の支援によるものだ。
島内で唯一、海外渡航歴のあるモアイの前で記念撮影。気になる渡航先は、「大阪万博」の開催された日本だというから驚きだ。
1978年に発掘されたこのモアイは、1400年代の王家を象ったものだという。
モアイの背中には王家の入れ墨。「アフ」と呼ばれるモアイの下の台座には、リサイクルした石が使われているため、年代の古いモアイの顔を見付けることもある。
モアイ製造基地ラノララク。ここだけで400体のモアイが眠っているという。山肌の岩の中にある削りかけのモアイから、運搬途中らしき地中に埋まったモアイまで様々なモアイを見ることが出来た。
イースター島ではのちに、モアイの崇拝にかえ、「鳥人」と呼ばれる神の崇拝が行われるようになった。
ここオロンゴ岬は、島一番の勇者を決めた鳥人儀礼の聖地。各氏族の代表戦士が、岬の絶壁の向こうに並ぶ島の一番奥に位置するモツ・ヌイへ、産み付けられた海鳥の卵を競って取りに行った。もっとも早く戻ってきた戦士の属する氏族の長が、「鳥人」(=神の化身)として崇拝を得たという。
(香月・小野寺・吉沢)
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