アマゾン発地球環境の守り方
船内にて“アマゾン発「地球環境の守り方」”のテーマで、持続可能な開発について学んできた地球大学生たち。その一環として行われたこの現地プログラムでは、自然の生態系に即した農業の推進や、廃棄物を利用した産業開発などを通じて「環境保全と貧困撲滅」を目指す「ポエマプロジェクト」の活動現場を見学。アマゾンの豊かな自然に触れるとともに、その環境を活かした発展を模索する人々と出会った、実り多い8日間でした。
実より殻が大きいココナッツ。アマゾンでは、山積みになった殻がどこの村でも見られます。
以前はただの「ゴミ」だったこれらは、ポエマプロジェクトの取り組みによって、あるものに生まれ変わるようになりました。
ココナッツ殻の繊維から車のヘッドレスト(シートの頭の部分)が完成!ブラジル国内で作られるベンツ社のトラックには、このヘッドレストが使用されています。従来の石油製品に比べ環境に優しいだけでなく、品質的にもコスト上でも優れているそう。加工工程を初めから見ていた私達は、完成品を手にして思わずにっこり。
疑問があれば、その場で直接聞けるのがこのプログラムのいいところ。ヘッドレスト1個の値段や生産量などの質問に、「ヘッドレスト1個は4レアル(日本円で約200円)。1日あたり2〜300個を生産しています。」と答えていただきました。
木材会社の工場を見学した後、植林地見学へ。
たった24年でこんなに大きくなるなんて、樹木の生長の早さに驚くと同時に、自然の生命力を感じました。幹に触れてみると、何だか温かい感じ。
国際協力事業団から派遣された紙すき専門家、金刺さんの工房を訪問。熱帯植物の繊維を使った紙作りを通して、資源は活用できるということに気づいてもらうことが目的だとか。工房で研修中の2人のブラジル人に教えてもらいながら、私たちも紙すきにチャレンジ。思うように動かない道具に全員悪戦苦闘。
お世話になったポエマの人たちとの昼食の後、紙すき工房でもらった紙を使って書道を披露。「詩(ポエマ)」と書いた周りに寄せ書きして、プレゼントに。
(泉)
ベレン寄港地レポートインデックスへ35回クルーズレポートインデックスへ