国名
 スペイン Spain

ことば
 カタルーニャ語。カスティーリャ語(いわゆる「スペイン語」)も通じる。
・歴史
 ローマ、フランスなどの支配を経て、12世紀、カタルーニャ王国が地中海貿易の拠点として栄えた。しかし、のちにスペインの中心はマドリードなどカスティーリャに移り、カタルーニャへの抑圧が強まっていく。民衆は何度も独立を求めて立ち上がったが、いずれも失敗に終わった。20世紀に入って共和国政府が樹立すると、カタルーニャにも自治権が与えられるが、1936年にスペイン内戦が勃発。39年、これに勝利したフランコ将軍の独裁体制がはじまると、カタルーニャはふたたび激しい弾圧を受けた。
 75年のフランコ死去に伴う民主化を経て、ようやく自治権が復活。現在も、「郷土愛の強い」地域のひとつとして知られている。ガウディ、ダリ、ピカソなど、多数の芸術家を輩出したことでも有名。

激増する移民労働者のゆくえ
国内の紛争や経済状況の悪さから自国を離れた、アフリカ、中南米、アジアからの移民が急増しているヨーロッパ。スペインでは、特にここ10年でその数が急激な伸びを見せています。
ところがいっぽうで、国内の失業率が上昇を受け、そうした移民たちを排除する動きも顕著になっているとか。今回私たちが訪れた「人種差別SOS」は、人種差別に対して立ち向かうことを活動の基本とする、人権擁護のNGO。そのスタッフ、そして移民の人々交え、スペインでの移民がおかれている状況について聞かせていただきました。

情熱のフラメンコ
南スペインのアンダルシア地方に住み着いた放浪の民ロマが、その地に伝わる民族舞踊、および音楽を取り入れて作り上げたというフラメンコ。いまも本場はアンダルシア地方ですが、ここバルセロナにて本格的なフラメンコを見せる店(タブラオ)で夕食を囲みながらフラメンコを鑑賞。腕、手、指のどこか東洋的な動き、千変万化のリズムを靴音で打ち出す際の足さばきなど、ときに「魔力」ともいわれるフラメンコの魅力を楽しみました。
(尾崎)

ワイン醸造所を見学
トーレス醸造所は、1870年からという歴史をもつワイナリー。
なんと930ヘクタールという広大な葡萄畑を所有し、伝統的なスペインワインの味わいとともに、その名前を世界中に伝えてきました。
ウィーン、フィラデルフィアのふたつの賞を受賞したという実績も。ちなみに代々続く家訓は「良いワインは良い家庭で生まれ、良い家庭に育つ」なんだとか。
まずは貯蔵庫を見学して、高品質のワイン作りの秘密を聞かせてもらったら、本日のメインイベント、お待ちかねのトーレス産ワインの試飲会。
トーレスワインの中でも上品質だというお薦めの6品種を味わいました。中でも感激は、トーレス産最高品種赤ワインの「マスナ・プラナ」。熱々のステーキが思わず食べたくなるような、何とも言えない深い渋みと香りに参加者も大満足でした。
(尾崎)

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