8月27日  ▼なぜ今、南北を訪問するのか?
日本人の歴史認識が世界中から注目を浴びている中、なぜ、我々は南北コリアを目指すのだろう?そんな根本的な疑問を水先案内人の方たちを交えて語り合った。船内企画第一弾とあって、最初はなんとなく尻ごみしているような様子も目立ったが、時間がたつにつれ、活発な発言が飛び交うように。
「友人が以前ピースボートのコリアクルーズに参加して、向こうの人たちの生き方に感動した、と言って、帰ってきました。参加する前の彼からは想像できないことでした。自分も事実を直接目で見て確かめたいと思い、参加しました〈参加者)」
「「留学先の中国で、韓国や朝鮮から来ていた学生たちと友達になったんです。『恋人が今、兵役に就いている』などという話を聞いて興味を持ちました〈参加者)」
「私は祖国ドイツの統一を、日本のテレビで知りました。自分の国のことなのに私はとても遠くにいて、なんだか不思議な気持ちでした。朝鮮と韓国には自分の足で入ってみたいと思っていました(水先案内人・ニコラリスクティン)」
「『文化の交流は最大の安全保障』という言葉に強く共鳴します。どんなに小さなことでも相手の気持ちになって考えることが未来を作っていくのではないでしょうか。そしてそれぞれの国のモノサシをぶつけ合っていくことが必要だと思います(水先案内人・小林正夫)」
オリエンテーション
出航後すぐ、ミュージックサロンにて行われたのは船内生活オリエンテーション。今クルーズの「団長」、吉岡達也のあいさつに始まり、船内生活についての説明や、各プロジェクトチームの紹介などが行われた。
吉岡達也:「南北の軍事境界線といっても、大きな塀とか壁が立っているわけではなくて、一歩足を出せば越えられるようなものなんです。しかしなぜ我々はそれを越えることができないのか、越えてはいけないのかを知ること。そしてみなさんの朝鮮に対する先入観を粉々に打ち砕くこと。それがこのクルーズの一つの目的でもあります。朝鮮に入られたら、ぜひ友達を作ってください。一人でも友達がいるとその国のイメージがまったく変わりますから」
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