7月26日  ▼パナマ運河の基礎知識/上野清士(中米ジャーナリスト)
日本のパナマ運河の利用回数は世界第2位なのだとか。さらに、パナマ共和国に対する投資額は米国に次ぐ多さ。日本人にとっては「遠い国」でも、パナマから見ると、日本は意外に身近な存在なのかも。そんなパナマについて、水先案内人の上野清士さんに語っていただいた。
「1999年12月31日、『世界海運の要』であるパナマ運河が、米国からパナマへ返還されました。返還されたのは、船舶の通航路としての運河だけでなく、運河両岸に広がる土地やそこに存在する施設全てです。かつて、パナマ運河建設に最初に着手したのはフランスですが、地質の問題・マラリヤによる死者の激増などにより運河建設を断念しました。その後事業は米国に引き継がれ、1914年、現在のような、運河中央にダムを設けた昇降式の運河が完成しました。
現在、パナマ運河運営の現状は厳しく、施設の老朽化や土砂の体積など、様々な問題が起きています。現在、第二運河建設計画がありますが、日本がこの事業に協力していくことは、日本をはじめとする東アジア地域の経済発展に大きく影響してくると思われます。」
(佐護)
7月26日のインデックスへ33回クルーズレポートインデックスへ