3月19日 ▼スラムの子供達と裸足のサッカー
貧富の差が大きいブラジルでは、路上で生活する子供たちもたくさん存在しています。私たちが訪れた『サンマルチーニョ慈善協会』は、そんな子供たちを『愛のある生活』に戻すことを第一の目的に据え、様々な活動を続けている団体です。基本的には彼らが親のもとに戻れるように取り計らうのですが、それが不可能な場合は里親が探されるか寮に入るかの方法が取られ、子供たちが『家』という温かい環境に包まれ育つことができるようにするのです。
最初に訪れたのはリオ市内にある施設と寮。プログラムの段階によって通う施設が異なる。始めに訪れたのは第1段階の施設。ここにいる子供たちは、日中を過ごして夜は路上に帰って行くという。来なければならないという強制はないのだが、規則正しい生活に慣れるために、シャワーを浴び、きれいな洋服に着替え、朝食を食べる。そして、用意されているクラスに分かれて勉強をするようになっている。子供たちがここへやって来るようになったきっかけは、「ごはんも食べられて、友達もたくさんいるよ」と路上で職員に声をかけられたことだいう。
ここで様々な技術を身につけ、自らお金を稼げるようになるために、美術、電気工学、手工芸のクラスがある。また伝統芸能を身につけようとカポエラ(格闘技&ダンス)のクラスもある。子供たちは、好きなクラスで勉強をしたり、ほかの子供たちと一緒に遊んだりできる。
ブラジルと言えば『サッカー』ということで、ピースボートのプロジェクト「ピースボール」のメンバーが登場。日本で寄付してもらったボールに子どもたちといっしょに空気を入れて、さっそく試合開始。しかし、ピースボートチームが2点先取すると「や〜めた」とボイコット。サッカーの本場の負けず嫌いを目の当たりにした?
縄跳びをしたり、絵を描いたり。「自分の名前を日本語で書いて」というので書いてあげると、とてもうれしそうに眺めていました。
プログラムの第一段階で共同生活ができると判断された子供たちは、寮で暮らす第二段階へとすすむ。毎日学校に行き、学校に行っていない時間は寮で仲間と一緒に遊んでいる。私たちが訪れた時は半分の子供が学校に行っていたため、寮に残っている子供たちと日本のおもちゃを使って遊んだ。『けん玉』や『だるま落とし』は大人気!そして日本人の私たちよりうまくてビックリ!
(飯田)
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