3月7日
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ランガ高校で熱い交流
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アパルトヘイト時代、ケープタウン最大の黒人居住区に設立されたのが私たちが訪れた「ランガ高校」。現在この学校に通う黒人生徒数は1600名。黒人の学校では1クラスの生徒数が60〜70人と非常に多く、十分な教材も揃っていないなど、白人が通う学校に比べて教育の質が低い。そのため白人やカラードの生徒が通うことはなく、また教育水準の高い白人の学校は学費も高いので、黒人たちは通うことができないという。アパルトヘイト政策が終わった今なお、人種によって受けられる教育に格差がある現状を目の当たりにした。今回で2回目となるランガ高校への訪問に際し、カラードの学校の生徒もランガ高校を訪れ、ともにフェスティバルを開催。黒人、カラード、ピースボート参加者による文化の交流が実現した。
授業風景を見学。「空手をやって!」、「中国人と日本人は違うの?」などなどの質問。日本の知名度は低い!? でも、日本語で名前を書いてあげると、生徒は大喜び。習ったばかりのコサ語(南アフリカの公用語の一つ)で交流を試みる参加者も。
中庭で行われたフェスティバルには1500人以上の生徒が集まり、入りきらない生徒が屋根や木の上にまで。パフォーマンスをする人からは「すごい人数で緊張してきたー!」との声があがる。ピースボート側からは、日本の文化紹介ということで「南中ソーラン」を披露。「ソーラン!ソーラン!」のかけ声を会場一体になって大合唱。
ランガ高校とカラードの高校からは歌やダンスの披露。その美しい歌声に会場から感嘆の声。写真の様子は植民地時代に広まったという鉱山労働者の踊りのひとこま。長靴を叩いてリズミカルに踊る様子に、ランガ高校の生徒たちから、そしてもちろんピースボート参加者からも大歓声が起こった。
ピースボートから、国連の提唱する「私の平和宣言」を世界中に広め、またその賛同者には署名をしてもらう事を目的とする「チーム☆ユネスコ」によるパフォーマンス。ランガ高校の先生たちもこの趣旨に強く賛同、生徒に「私の平和宣言」を熱弁を振るって紹介してくれた。生徒とユネスコ・メンバーが入り乱れてのダンスはご覧の通り、この盛り上がり。
昼食後は、ランガ高校の生徒とピースボート参加者による交流サッカー試合。お互い真剣勝負の白熱した試合の結果、勝利を収めたのはランガ高校チーム。先制点を収めたものの、ピースボートチームは惜しくも勝利を逃すことに。試合後には、友好の証としてランガ高校へボールや記念の旗などが贈られた。
(菅井)
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