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ラバウル・ガダルカナルはいま/金丸好知(自由文筆業)
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「本日お話するガダルカナルとラバウルは、約60年前、太平洋における戦いの舞台になったところです。まさに今、ガダルカナルの沖合を航行中の私たちは、2日後ラバウルへ到着します…」という語りから始まった今講座。6年前にガダルカナルを、そして昨年ラバウルを、ともにピースボートで訪れたという金丸さんに、そのときの様子をとらえたスライドの上映も交えながら、ふたつの島国の過去と現状について解説してもらいました。
「1943年1月、日本軍の敗北でガダルカナルの戦いは終わりました。その戦いは凄惨を極め、現地に送られた日本兵3万2千人のうち、2万5千人が飢餓やマラリヤなどの疫病のために命を落としたといいます。
そして、それから半世紀を経た今、日本は経済力で再びこの島に「帰ってきた」ともいえます。戦後、日本政府は島に橋や道、マラリアの予防病院を建てました。さらに、日本企業が現地に合弁会社を作ることによって雇用も増えました。しかし、援助の見返りとして大切な資本である材木や海産物が日本などの先進諸国へ輸出され、かつてのジャングルは姿を消してしまっています。
また、戦友をしのんで現地を訪れる日本人はいまも数多く、彼らによって建てられた慰霊碑が現地の子どもたちの遊び場になっていますが、戦場跡には未だに放置されたままの地雷がたくさんあり、年間平均10人の人が命を落としていると聞きました。
日本とアメリカにおける10年間の戦いの末残されたものは、全てを撤去するのに90年かかるという地雷でした。さらに、昨年の6月にガダルカナルで起こったクーデターの際に用いられたのは、戦争当時に使われた武器の数々でした。この島では今でも戦争は終わっていないのです。」
(石橋)
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劇団ピースドランカー公演「バナナ」
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約2ヶ月間の猛特訓を経て、ついに劇団「ピースドランカー」は本日、初公演の日を迎えました。ストーリーは、『パラダイスボート地球一周クルーズ』を舞台に起こる、ハチャメチャ!ドタバタ!友情・ラブストーリー(?)。ある大晦日にダメ天使に間違って殺された主人公が、参加するはずだったクルーズを天上から覗いてみると、そこには元彼女をはじめ、占い師、自殺願望者まで個性豊かな乗船者たちが…。
「面白かった。最後は感動して涙が出ちゃった。」「とにかくスゴイ!今までで最高の自主企画!!」というのが公演終了後に聞こえてきた感想。船旅を舞台にしたということで、自分の姿を重ねながら見入っていた人もいたようです。のべ100人以上の観客を前に3回の公演を終えたら、『ピースドランカー』の名にふさわしく、朝方まで飲み会が続いたとか。
(真家)
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