4月25日
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フィジーの原風景に出会う
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美しい海と豊かな自然で知られ、日本からも多くの観光客が訪れるフィジー。そこで私たちが訪れたのは、昔ながらの生活を営むサナサナ村。椰子の葉葺きの家々、色濃い緑の木々、大きな椰子の木の陰で休む村人たち…。それこそ観光用に作られたのでは? と思ってしまうほどにのどかで美しい、フィジーの原風景ともいえる光景に囲まれて、昔ながらのフィジーの人々の暮らしを垣間見た一日でした。
スバの中心地からバスで3時間、自給自足の生活を送る『サナサナ村』に到着。とても興味深いのは、帽子やリュックサックを背負う事は失礼に当たるといった、彼ら独特の風習。
歓迎の意味を込めた手作りのレイをプレゼントされ、みんな大喜び。
歓迎の『カバの儀式』の様子。「カバ」とは、フィジーに自生するコショウ科の木の根を乾燥させて粉末状にしたものを細かく砕き、粉末状にしたものを水と混ぜて作る飲み物。
「南太平洋の茶道」ともいわれるその作法のレクチャーを受けたら、さっそく挑戦!!しかし、その味は…??? カバは麻酔作用があるらしく舌が痺れる感じがする。味は…あまりないみたい。
村人からの歓迎のしるしとしてメケの踊りが披露された。これは村を守る戦士たちの踊りで、男性の動きは力強さを、女性の動きはフィジーの海の水面の柔らかな動きを表現している。
せまりくるような迫力のダンス、と思っていたら実際、決めのシーンは参加者達の目の前まで襲いかかるような形でせまってきた。度肝を抜かれてしまいました。
昼食はフィジーの伝統料理『ロボ料理』をごちそうになった。地面に掘った穴に鶏肉やタロイモを敷き詰め、バウの葉をかぶせ、さらに土で覆ったら、その上に加熱した石を置き、その熱で蒸し焼きにする。
タヒチやハワイでも同様の伝統的調理法が存在するとか。同じポリネシア の文化圏だという事を改めて認識させられる。「今までの人生で食べたものの中で一番美味しい!!」と唸る参加者がいたほど絶品の味。
歌や踊りの歓迎も嬉しいけれど、このコースの一番の魅力は、この飾らないのどかな風景。大きな椰子の木の下で昼寝する親子も、のんびりと草を食べる鶏も山羊も、すべて人々の生活に密着しているからこその美しさがある。
フィジーの人の心の故郷ともいうべきこの風景、初めて目にするはずなのに、私たち日本人にとっても何故か懐かしく、そして心が落ち着く。
村の風景を堪能した後は、フィジー本島(ビチレブ島)で最も美しいといわれるナタンドラビーチで海水浴。なかには乗馬を楽しんだ人も。緑の木々と淡く薄い水色をたたえた海、フィジーの人にとっても、私達にとっても失いたくないフィジーの原風景をゆっくりと体験したなごやかな一日でした。
(竹端)
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