4月12日 ▼たっぷりイースター島
周囲60km、小豆島とほぼ同じ大きさのイースター島は、もちろんモアイで知られる島。1722年、オランダ人が初めてこの島に訪れた日「復活祭(イースター)」にちなんで付けられたのは有名な話。しかし、そこに暮らす人々は自分たちの島を「ラパヌイ(大きな島)」と呼ぶ。ちょっととぼけて、そしてかわいらしいモアイでお腹いっぱいになったコースでした。
まずは、モアイが作られた「製造工場」のラノララクへ。島のほとんどのモアイが、ここから生まれた。ニョキニョキ!と山の斜面にモアイが「生えて」いる。ガイドさんから「足下のモアイに注意してください」と一言。
最大のモアイ遺跡「アフ・トンガリキ」。みんな一斉に駆け寄り、モアイと記念撮影! 海を背に15体のモアイが並んだ姿は、迫力と同時に、何とも言えないもの悲しさも感じさせる。モアイは何を見つめ、何を考えているのだろう。
15体のモアイのすぐ側の丘には、1970年の大阪万博で展示された来日経験のあるモアイが立っている。そしてその横には、ボートハウス(住居跡)が残っていた。当時の人々は、この楕円形の狭い敷地内で膝を抱え眠っていたといわれている。
断崖絶壁に囲まれた島で唯一、真っ白な砂浜をもつアナケナビーチ。エメラルドグリーンの海と椰子の緑が映える。ここにも「アフ・ナウナウ」と呼ばれる7体のモアイが。背中の文様がはっきりと残っており、頭には「プカオ」と呼ばれる帽子(?)を被っている。
この「アフ・ナウナウ」では、モアイの復元中に「モアイの眼」が発見された。白目の部分はサンゴで、瞳の部分は赤色凝灰石でできているという。かつて、モアイの眼には神秘的な力が宿っていると信じられていたそうだが、確かに眼の入ったモアイはちょっと恐い。
ここ「アフ・アキビ」のモアイは唯一、島の内側ではなく海に向かって立つ。
記念写真も撮らず、1人、モアイに向かい合い手紙を書いてる参加者。モアイを目の前で手紙を書くなんて、きっと一生の思い出。
イースター島の遺跡は、モアイばかりじゃない。17世紀に突然モアイは造られなくなり、それに続いて鳥を崇拝する文化が生まれた。海に閉ざされたこの島で、自由に飛ぶ鳥こそ神の力が宿っていると考えたからだ。
海に面したラノカウ山の頂上にあるのは、鳥人になるための儀式が行われた「オロンゴ」と呼ばれるかつての聖域。写真の右側に見えるのは、薄い石を何層にも積み上げた神官たちの家。入り口は人が1人かがんでやっと入れるほど。
創造の神「マケマケ」は、このオロンゴ岬から見える3つの島を住処としていたという。そして、「マケマケ」の化身「タンガタマヌ」は「頭は鳥、体は人間」という「鳥人」。奇 妙な岩面の彫刻は何を意味しているのだろう。オロンゴ岬に立つと、ものすごい強風に飛ばされそうになる。コバルトブルーにキラキラ光る海を、ぐるっと見渡せば、まさに自分が鳥になって飛んでいけそうな錯覚を覚えた。
(真家)
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