4月1日  ▼チリのエトセトラ/ソレダッド・ピノ(ジャーナリスト)
これまでピノチェト元大統領の功罪をお話しをしていただいたソレさんに、「フォルクローレ」と総称される南米の伝統音楽やチリに伝わる神話などを語っていただきました。プンタアレナスからバルパライソへとチリ国内を航海しながらの講座は、ピノチェト問題とは打って変わって、リラックスムード漂う講座となりました。
「背中が曲がり、耳が大きく、髪はもじゃもじゃ。そんな姿をしたのが、モンスターと人間の間に生まれた『トラウコ』。彼の存在は今でも信じられているのですが、そんな彼の持つ魔力で何が起きるのかというと、『見ただけで女性を妊娠させることができる』と言い伝えられているのです。この辺りの娘が妊娠してしまった時に母親にこう言うのです、『私は何もしてないのよ、トラウコの仕業に違いない』って(笑)」
写真のまなざし〜新しい世界との出会い〜/武永ひかる(写真家)
写真家の永武ひかるさんが、過去に撮影した写真をスライド上映しながら写真の魅力について語った。紹介されたのは、オーストラリアで反核キャンペーンを行う20代の女性グループやアボリジニ(オーストラリアの先住民族)を取材した際の写真。永武さん自身が心を動かされたという彼らの姿に、参加者は真剣な表情で見入った。
「写真を撮り始めたのは、最初は単純にきれいだなと思ったからです。そしてその感動を人に伝えたいと思いました。写真は一般的には記録装置として考えられていますが、私は写真ならではのテクニックや効果を使って、自分を表現したり、被写体の後ろに広がる世界について学びたいと思っています。
みなさんにも、良い写真にたくさん触れて欲しいですね。たとえば海外の写真家の作品を見ると日本人とは違った視点が見えてきます。日本は写真展もたくさん開かれていますし、そういった機会はたくさんあります。ぜひ『伝える手段としての写真』に触れてみてください。」
(菅井)
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