12月22日  ▼キッチンツアー/案内人:総料理長・市村重夫
毎日楽しみな食事を提供してくれるキッチン。参加者の胃袋を満たすためのヒミツに迫っちゃおうという「ツアー」が実施された。「ガイド」さん役には、当キッチンのシェフ、市村総料理長が買ってでてくれた。
「客船のキッチンというのは、厳格な国際法によって火気厳禁となっています。信じられないかも知れませんが、クイーンエリザベスみたいな豪華客船もそうです。ですから本船でも焼き魚をオーブンで焼いた後、バーナーで焦げ目をつけたり、コシヒカリを炊く水は特別の洗浄システムを通し、酒や炭などを入れるといった工夫がほんとうにたいせつなんです。イースター島でお出ししたお弁当は、夜中の2時からクルー総動員で炊き出しをしましたし。」
また、レストランにあるアンケートはすべてロシア語に訳され、ウクライナ人のスタッフみんなにも読んでもらっていて、意見を役立てるようにしているとも言う。
それもこれも市村さんの「色々な国の料理を味わうのもひとつの楽しみとし、皆さんが喜んでくれる料理をつねに提供していきたい」という考えからだ。
映像の世紀(6)〜独立の旗の下に〜/桃井和馬(フォトジャーナリスト)
今回は20世紀においてアジア諸国(中国、ベトナム、インド)が、独立を求めてどのような運動をしていったかについて、ビデオを交えて語った。
「中国の毛沢東は中国独立に尽力したわけですが、権力を手に入れた後には文化大革命を起こし、異なる意見を持つ者をすべて殺してしまいました。カンボジアのポル・ポトはこれをマネしたとも言われています。前回(第4回)でも言ったように“権力はおいしい”。そして暴走してしまう。だからそれを徹底的にチェックする機能が必要なわけです。そしてチェックするためには正確な情報が必要となってきます。
一方インドではガンジーが非暴力を主張しました。この非暴力の意味はしばしば日本でも誤解されているのですが、無抵抗という意味ではないんです。命をかけた、暴力に訴えない闘争であり、列強国の『力』による支配に対する戦いなわけです。結果的にガンジーは政治的に追いやられてしましましたが、彼の意見がなぜ通らなかったのかを思うと、涙が出てくるよね…。」
お外でミュージック
デッキで音楽鑑賞を楽しもう、というこの企画。第1回目の曲は「オアシス」の「モーニンググローリー」。
「壁の無いところで音楽を楽しもう!というのがテーマ」だと、ネプチューンバーで語る、企画者のオサムさん。「沢山の人に来てもらうのではなく、興味がある人や、ちょっと聴いてみようかな?という人を対象に、軽い気持ちで楽しんでもらえればいい」と話す。明日はスマッシングパンプキンズ「サイアミースドリーム」を流す予定だそうだ。
暗闇のレッスン〜五感を研ぎ澄ませ〜/桃井和馬(フォトジャーナリスト)
光の世界を撮り続けているフォトジャーナリスト桃井和馬さんが、『暗闇』を参加者に実体験させ、『暗闇』の持つ意味を語った。参加者は『暗闇』の中で、水を飲んだり、お菓子を食べたりして、平常時との違いを楽しんだ。
※暗闇なので写真はありません。
「今の日本で、まったくの暗闇を体験する機会は、ほとんど無くなりました。しかし、暗闇の中では、目を使って物を見ることが出来なくなる代わりに、五感のその他の感覚が研ぎ澄まされて来ます。それと同時に、暗闇を通して、わたしたちは自然に対する畏怖の念を感じることが出来るのです。」
ホストクラブ『クラブY』
「ホストさん集まれ!」の声に、船内の美男子たち約20名がサダコバーに勢揃い。100人以上の客入りで、あちこちから「ご指名」の声が挙がった。
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