PEACE&GREEN BOAT2007
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在サハリンコリアンへの支援をもとめる、内閣総理大臣への申入書
日本国総理大臣
安倍晋三殿

 東アジアの環境と平和をテーマとした第3回Peace&Green Boatの途上、同クルーズを共催する韓国のNPO「環境財団」と、日本に本部をおくNGO「ピースボート」は、本日サハリンを訪問するにあたり、在サハリン韓国・朝鮮人の方々の現状に触れ、その厳しい生活環境を知りました。
 私たちは、日本政府が2000年には在サハリン韓国・朝鮮人の方々の帰国事業を支援し、その後も限定的に一時帰国を支援していることを知っています。また、サハリンに文化センターの建設などを行い、在サハリン韓国・朝鮮人の方々を文化面において支援していることも知っています。
 しかし、戦前、強制連行を含め過酷な抑圧を強いたのみならず、戦後は半世紀以上にわたり帰国支援や戦後補償を一切行わず、旧ソ連政権下に在サハリン韓国・朝鮮人の方々を放置した日本政府の責任は非常に重いと言わざるをえません。
 そこで、環境財団とピースボートは日本政府に対し、1945年8月15日以前にサハリンに生まれた全ての在サハリン韓国・朝鮮人の方々への人道的な支援と償いとして以下のことを強く要求します。
  1. 在サハリン韓国・朝鮮人の方々への住居環境改善のため、サハリン州内に1000世帯分の住居を建設すること。
  2. 在サハリン韓国・朝鮮人の方々への勧告への一時帰国支援に対する「三年に一回。三回まで」との限定をなくし、毎年一回の一時帰国を支援し、その渡航費用全額を負担すること。
  3. 高齢化する在サハリン韓国・朝鮮人の方々の生活支援のため、月々最低300米ドルを全員に支給すること。
 私たちは、これらの要求が日本政府によって受け入れられ、速やかに実行に移されることを希望します。そして、日本政府のそのような努力が、東アジアにおいて真の歴史的和解を可能とし、平和的共存を実現する一歩であると信じます。
2007年7月24日
環境財団、ピースボート
ユージノサハリンスクにて


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