Life Onboard

『マニラ(フィリピン)寄港 -フィリピンの「貧困」と「未来」-』
1月3日(日)
船は2つ目の寄港地マニラ(フィリピン)に寄港しました。ここで訪れたのは、マニラ市内トンド地区。世界でも有数の人口密集地であり、また「貧困地域」とも呼ばれている場所です。フィリピンにはかつて「スモーキー・マウンテン」と呼ばれるゴミ処理場がありましたが、この地区も同様のゴミ処理場があったそう。現在は処理場は停止していますが、依然、こうした光景が広がっています。
トンド地区近郊に暮らす人びとのお宅へ。こちらはALVINさんご一家のお家です。一緒にお昼ご飯をいただきます。
8畳ほどのスペースに11人の子どもと暮らすALVINさん。カメラを向けると子どもたちは笑顔で応じてくれましたが、生活環境は決して「良い」とは言えないもの。経済成長の狭間にあるこうした「貧困」はフィリピンが抱える大きな問題となっています。
このプログラムのカウンター・パートナー(受け入れ団体)であり、トンド地区の貧困改善に取り組むNGO「ZOTO」のオフィスへ。こちらはコンピュータのクラスです。ZOTOは、経済的な事情から学校に通うことが出来ず、職を得られない若者たちへの支援としてこうしたクラスを設けています。小さな子どもと一緒にクラスに通うお母さんの姿もありました。
ZOTOの活動に関するレクチャーの後、ZOTOの皆さんと一緒に「MDGs(国連ミレニアム開発目標)」のアピールを行います。国連が2015年までの達成を掲げる「世界の貧困を半減する」「初等教育の充実」「ジェンダーの平等の促進」などの8つの目標()になぞらえて、8色の旗を掲げてアピール。
MDGsの8つの目標:1.極度の貧困と飢餓の撲滅、2.普遍的な初等教育の達成、3,ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上、4.幼児死亡率の引き下げ、5.妊産婦の健康状態の改善、6.HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延防止、7.環境の持続可能性の確保、8.開発のためのグローバル・パートナーシップの構築
夜は、今年で創立40周年を迎えるというZOTOの記念フェスティバルへ。会場で行った、MDGsへの賛同署名には600名をこえる署名が集まりました。この署名は、今後も各寄港地で続けていく予定です。
フェスティバルは、トンド地区の皆さんによるダンスパフォーマンスからスタート。この日のために練習を重ねてきたという、迫力あるパフォーマンスに会場からは大歓声が。
ピースボートからは、MDGsをアピールするダンスパフォーマンスを披露。船内のお正月企画でも好評を博した北原さんの獅子舞にも、大きな拍手が送られました。