Life Onboard

『ラグアイラ(ベネズエラ)寄港、エル・システマの魅力に迫る』
7月8日(水)
ベネズエラが国をあげて取り組んでいるという音楽教育システム「エル・システマ」。貧しい子どもたちに、夢や目標を持ってもらうことで犯罪から遠ざけようと、子どもたちに無料で音楽教育を行っています。この交流プログラムで訪れるのは、このエル・システマによる音楽教育現場と、そこから生まれた青少年オーケストラです。日本で募集し、本船でここまで運んできた弦楽器を持って出発!
最初の目的地はラグアイラの小学校。校門では子どもたちの思わぬ大歓迎も。
今日のために子どもたちが練習してきたというダンスを披露してくれました。大人びた表情で踊る子どもたちの可愛らしさに、参加者からも歓声があがります。
続いてジャンベのような太鼓の演奏。この素晴らしいリズム感は、ラテンの国ならではのものでしょうか。楽器が演奏できるっていいな、羨ましいな、と思った方も多かったよう。
とにかく子どもたちは写真が大好き。カメラを向けると、すぐにこんな大人数の記念撮影に。帰国したら写真を送ってあげたいんだけど、何枚送ればいいのかな…なんて困った声も聞かれました。全員分、送ってあげたいですよね。
自分のシャツにサインを求める子どもたちも。日本語(特に漢字)が珍しくて面白いようで、日本語の名前やメッセージを書くと、嬉しそうにニッコリ微笑んでくれました。
日本で募集した弦楽器を子どもたちに手渡します。無料で音楽教育を受けられる「エル・システマ」ですが、たいへんな人気で、子どもたちが使う楽器は常に不足しているそう(子どもたちは楽器も無料で借りられます)。楽器が足りずに「順番待ち」をしている子どももたいへん多いそうで、今回届けた楽器もこれから音楽を始める子どもたちに使われます。
カメラを向けると、手渡した楽器を高々とあげてみせてくれました。現在は、世界的指揮者グスターボ・ドゥダメルをはじめ、プロの奏者や音楽家も多く輩出している「エル・システマ」。この子たちの中から、未来の世界的アーティストも生まれるかもしれません。このプロジェクトに楽器をお送りいただいた皆さん、本当にありがとうございました。
小学校を後にし訪れたのは、エル・システマから生まれた「ベネズエラ青少年オーケストラ」のバルガス支部との交流会場。無料の音楽教育から、オーケストラの団員となった皆さんによる生演奏が私たちを迎えてくれました。ピースボートの皆さんへ、と日本の曲を披露してくれたことには、感激した参加者も多かったよう。
でも、やっぱり彼らが一番得意なのはラテン音楽。演奏が始まると、そこはダンスホールに様変わり。
最後は、今日の記念とお礼にオセアニック号の写真パネルをプレゼント。ここで出会ったオケ・メンバーのうち22人は、この後、オセアニック号に乗船し、コスタリカまで一緒に旅することになっています。船内でも、この素晴らしい演奏が聴けると思うと、次のコンサートが本当に楽しみ。