11月29日  ▼知ってるつもり?国際紛争
/ヨルゲン・ヨハンソン(TRANSCENDスタッフ)
平和学研究者のヨルゲン・ヨハンソンさんが、世界各地で起こっている国際紛争について、その状況を解説。国際紛争をなくし平和を創りあげていくためにはどのようなアプローチが必要なのかについても話していただきました。
「ある二人(二国)の間に争い(戦争)が起こっているとします。そのときに争い(戦争)をやめさせ問題を解決するには、ただ争い(戦争)に注目しているだけでは意味がないのです。その争い(戦争)が起こった原因が一体何なのかについて考えなければなりません。両者の矛盾を改善するための方法を実践していかなければ新たな争いを生み出すだけなのです。そして、その為には当事者である二人(二国)以外の人達(国々)に目を向けることも重要なのです。」
(北口)
太平洋への招待/野平晋作(ピースボートスタッフ)
平和に暮らしていた太平洋の人々が、大国によっていかに翻弄されてきたのか、また大国の支配に抵抗する中で、彼らがどのような問題を世界へ投げかけているかを取り上げる講座のシリーズ1回目は、フランス領ポリネシア(タヒチ)について。フランスによって実施された核実験がマオヒ(先住民族)社会へ与えた歪み、そして独立を目指す人々の闘いについて話してもらいました。
「タヒチでは今、自らの将来を自らの手で取り戻そうという努力を続けている人々がいます。フランス政府の支援に依存した経済システムから脱却するため、伝統的な作物であるバニラを作って収入を得ると同時に、アイデンティティを取り戻そうとしているのです。
彼らに代表されるように、『独立』を願う人々は決して少なくはありません。実際、タヒチ政府の42議席のうち11議席を独立党が占めた時期がありました。しかしそれはタヒチ島内から選出された議員だけによるものでした。そのほか、各々1議席を持つタヒチ島周辺の島々は、『フランス政府が公共施設を島に建設してくれた』と、根強いフランス政府支持を打ち出し、これが独立が進まない理由となっています。」
(香月)
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