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ニカラグア大統領、ダニエル・オルテガ氏と会談(写真右から2人目がオルテガ氏) |
2010年5月6日午前、ニカラグアを訪問中のピースボート代表団4名が、ニカラグア大統領私邸にてサウス・カステロン在日ニカラグア大使同席のもと、ダニエル・オルテガ大統領と約1時間の会談を行った。
ニカラグアは今年8月に出航する第70回ピースボート地球一周の船旅で寄港を予定している土地。ピースボート代表団は、5月2日より現地を訪問し、交流プログラムの企画などを行っている。
オルテガ大統領は、9月27日・28日両日を予定している、ピースボートのニカラグア寄港に対し、全面的な協力を表明。また、核兵器の廃絶、沖縄における米軍基地問題、中米・カリブ諸国への平和憲法推進などにも言及し、軍縮・平和への想いを語った。
会談の要旨は以下の通り。
核兵器廃絶への努力
ニカラグアは、秋葉忠利・広島市長らがイニシアチブをとる核兵器廃絶への国際都市ネットワーク「平和市長会議」に、国内153の全都市が加盟している唯一の国。核廃絶に高い意識を持つ国として、NPT再検討会議が行われるいま「核廃絶に向けて最大限の努力をする」と表明した。また、ピースボートが行っている「ヒバクシャ地球一周証言の航海( *)」にも賛同。ピースボートがヒバクシャと共にニカラグアを訪れる際には、全面的に協力する、と約束した。
*ヒバクシャ地球一周 証言の航海:ヒロシマ、ナガサキの「ヒバクシャ」を地球一周の船旅に招待し、共に世界をめぐるプロジェクト。寄港する各地での証言集会などを通じて、世界に核廃絶のメッセージを発信している。(ヒバクシャ地球一周
証言の航海) 沖縄における米軍基地問題
大統領は、現在、コロンビアで進められている米軍基地建設や、ハイチにおける米軍の影響力を憂慮。同時に、米軍基地撤廃を願う沖縄の人々の気持ちに理解を示し、沖縄の人々が望まないのであれば、新たな米軍基地を作るべきではないとの考えを示した。 平和憲法推進を国連決議へ
ニカラグアは憲法において、外国軍基地の設置や核兵器の保有を禁止している。大統領は今後、共通の思いを抱く中米カリブの国々や、戦争放棄をうたう平和憲法をもつ日本と連携し、平和憲法推進を国連総会決議案として提起することを検討したいと表明。 |