私たちは、チベット自治区および隣接するチベット人居住地において、僧侶や市民による抗議行動に対して、武装警察隊が暴力的、鎮圧を行い、多数の死傷者が発生しているとの報道に接し、この事態を大変憂慮しています。
治安当局が行ったとされる、平和的な抗議行動に対する武力鎮圧は紛れもなく重大な人権侵害であり、人道的見地からも容認することはできません。また、集会・表現の自由は民主的な社会において不可欠な権利であり平和的な抗議行動参加者に対する拘禁も人権の侵害に他なりません。
私たちは、中国政府に対し、治安当局の暴力的鎮圧を即時停止し、僧侶および市民との対話による速やかな問題解決を求めます。また、現在、拘禁されている人々の消息を明らかにし、国際人権基準に照らし合わせて不当に拘禁されている全ての人々の即時解放を求めます。
そして、私たちは、今回の悲劇的事態の発生を契機に、中国政府に対し、チベット自治区および隣接するチベット人居住区における人権状況の抜本的解決を強く求めます。
2008年4月3日
ピースボート事務局 |