ピースボートでは、このたびピースボート事務局(東京都新宿区)および全国10カ所のピースボートセンターのデスクトップパソコンにLinuxやOpenOffice.orgといったオープンソースソフトウェア(OSS)を導入しました。
ピースボートでは以前より進めていたOSS採用をより前進させるため、昨年よりOSLOプロジェクト(Our Standards are Linux and OpenOffice.org)を始動、デスクトップクライアントとしてのLinux採用について検討をすすめてまいりました。その結果「現在のLinuxにはデスクトップクライアントとしての実用性が十分にある」と判断し、すでに採用が決定しているOpenOffice.orgとともに導入を進めることを決定、今年2月より導入作業を開始していました。
LinuxディストリビューションにはSUSE Linuxを採用し、デスクトップ環境にはKDEを使用します。標準とするソフトウェアにはOpenOffice.orgの他にもFirefox、Thunderbird、GIMPなどがあります。
ピースボートは今後もさらにオープンソースソフトウェアの導入を進めていきます。また現在、ピースボートの船旅を主催している株式会社ジャパングレイスにもLinuxおよびOpenOffice.orgの採用を働きかけています。
ピースボートのオープンソースソフトウェア(OSS)採用について
ピースボートでは1999年より本部サーバにFreeBSDを採用、2001年より開発チームのデスクトップやデータベースサーバでのLinux利用を開始するなど、オープンソースソフトウェア(OSS)を積極的に採用してきましたが、これはあくまで一部の技術スタッフだけにしか見えない用途の限定されたものでした。
ピースボートでOSS採用に向けた本格的な変革が開始されたのは2003年のことです。「標準フォーマットはオープンなものであるべき」「特定企業によるグローバル化は持続可能な社会を生まない」という観点からピースボート全体でOSSを積極的に採用していく方向性が打ち出され、「2年以内にOpenOffice.orgへ移行する」「デスクトップでのLinux採用の可能性を模索する」という決定がなされました。翌年「ピースボートセンターさいたま」と「ピースボートセンターよこはま」でのLinuxのデスクトップ試験運用を開始、全国採用に向けての検討が進められてきました。そして2年後の2006年2月、全国的なLinux採用を開始することとなりました。その後約9ヶ月の作業を経て、現在までに全国で約90台のLinuxデスクトップの導入を行いました。 |