ニューヨーク国連本部での
「第59回国連広報局(DPI)会議」に参加、
憲法9条の世界化をアピール

 9月6日〜8日、ニューヨーク国連本部にて行われた「第59回国連広報局会議(DPI会議)」にピースボートスタッフが参加。NGO軍縮委員会など、国連に拠点を置く国際NGOとの共催で2つのワークショップを行った。

 DPI会議は国連広報局とNGOが主催するもので、毎年、国連総会開催に先立って行われている。この会議には、国連との提携関係をもつ世界各地のNGOが集まり、ワークショップなどを通して、国連やNGOが取り組む諸問題解決への活動報告や意見交換が行われる。今回ピースボートからは、川崎哲(37)とピースボートUS(ピースボートニューヨーク事務局、2006年6月発足)のメンバーが参加した。
 ピースボートが主催したワークショップは2つ。1つ目は9月7日に行った軍縮をテーマとしたもので、元国連イラク査察委員会委員長で元スウェーデン外相のハンス・ブリクスさんを迎えてのパネルディスカッションを行った。
 ブリクスさんは、イラク査察委員会において、イラク戦争開戦に反対し、国連でブッシュ大統領と討論を繰り広げた経験をもつ。イラク査察委員会を退任後は、スウェーデン政府の協力の下「大量破壊兵器委員会(WMDC)」という民間の委員会をつくり、今年6月に報告書を提出。報告書は、核兵器など大量破壊兵器の脅威を武力によらず外交で解決するための提言を60項目にわたって行っている。
 パネリストの一人として参加したピースボートの川崎哲は、こうしたWMDCの提言が東北アジアの非核化に活用できることや、GPPAC(武力紛争予防のためのグローバルパートナーシップ)などをはじめとする、東北アジア市民社会の「平和の構築」への取り組みを発表した。

 2つ目のワークショップは9/8に行った『平和憲法と国連憲章――戦争の廃絶』。ピースボートUSの森下麻衣子(27)が司会を務め、ピースボートスタッフでコスタリカ大学の法学生でもあるロベルト・サモラ(26)もビデオ出演し、コスタリカの平和憲法の意義を語った。また、国際反核法律家協会の創設者ピーター・ワイズさん、津田塾大学学生で国連軍縮局でのインターン経験をもつ荊尾遥さんもパネリストとして参加。それぞれが、平和憲法の国際的意義と、核兵器廃絶運動の重要性を訴えた。
 最後にピースボートの川崎哲が、日本国憲法9条の世界化を訴える『グローバル9条キャンペーン』をアピール。約50名の聴衆からは「9条は、米軍や自衛隊による軍事活動や、世界の武器貿易市場の拡大を防いでいる」といった具体的な指摘も出され、活発な意見交換が行われた。

 国連との特別協議資格をもつピースボートは、今後もこうした機会を活用し国連の舞台で日本やアジアからの平和の声を届ける活動を行っていく。また、日本の憲法9条の意義を世界に広げる活動にも、いっそう力を入れていく予定だ。
このリリースに関するお問い合わせは...
ピースボート事務局(担当:川崎、松村)
(Tel:03-3363-7561/Fax:03-3363-7562/ウェブサイトからのお問い合せはこちら)
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