PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.212 5月11日号
先週のピースボート
ピースボートスタッフが核拡散防止条約(NPT)再検討会議に参加
 ピースボートスタッフ、安原はづき(25)と川崎哲(36)が5月2日より、米国・ニューヨーク国連本部で行われている核拡散防止条約(NTP)再検討会議に参加。各国代表らによる会議に参加するほか、広島から訪れた被爆者の人々と共にNGOによる核廃絶のための集いを開くなど、市民の立場から核廃絶を訴えた。
 NPTは1970年、核兵器保有国の増加を防ぐことなどを目的に作られた条約。2004年末現在189ヶ国が加盟している。しかし、一部の大国にのみ核保有を認めていることや、核保有国をはじめ世界の「核軍縮」が進んでいないこと、インドやパキスタン、イスラエルといった事実上の核保有国がこの条約に調印していないことなど、問題点も多く指摘されている。発効当初、25年とされてきた有効期限が切れた1995年のNPT再検討会議では、NPTの無期限延長が決定。2回目の再検討会議となる今回は、世界各国のNGOも参加し、NPTが核兵器保有国に対して「核の自粛」を促し、「核兵器廃絶へのロードマップ」を作るきっかけとなるよう働きかけがなされている。
 ピースボートは今後の会議の中で、大国の核実験によって被曝した人々をはじめ、クルーズを通じて出会った、各地の「核廃絶の声」を伝えてゆく予定。


今後のピースボート
バグダッドに暮らす医師と若者が緊急来日、講演会を開催
 5月15日、イラク・バグダッドから二人のゲストを招いての講演会を東京・品川の清泉女子大学で行う。
 今回来日するのは、イラク国内では疫学の第一人者でもある女性医学博士・Dr.ワカルさんと、バグダッド市内の企業で通訳・翻訳者として働くファディさんの二人。2003年2月、ピースボートスタッフがイラクを訪れた時に出会い、その後もピースボートの人道支援活動などで協力関係を築いてきた。
 15日の講演会では、二人に加え、フォトジャーナリストの広河隆一さんを招き、イラクの現状とイラクから見た「日本」について語る。
 二人はこの後、大阪、名古屋、福岡、札幌でも同様の講演会を行い、5月21日に横浜港から出港する第49回ピースボート「地球一周の船旅」に乗船する。

バグダッドに暮らす若者と医師が語る
イラクと「9」をむすぶ〜「戦争の現場」から「戦争の放棄」へ〜
日時:5月15日(日)13:30開場/14:00開演
開場:清泉女子大学品川キャンパス 2号館4F 240教室
(JR/都営線・五反田駅、都営線・高輪台駅、JR/りんかい線・大崎駅より徒歩10分。JR/京急・品川駅より徒歩15分)
ゲスト:Dr.ワカルさん、ファディさん、広河隆一さん
お問い合わせ:ピースボート事務局(担当:チョウ・ミス)
Tel:03-3363-7561/Fax:03-3363-7562/E-mail:tokyo@peaceboat.gr.jp

「在サハリン朝鮮人」のキム・メージャさん、スン・チョンモさんが来日。ピースボートセンターでセミナーを開催
 5月16日、サハリンからキム・メージャさん(70)、スン・チョンモさん(75)を招き、ピースボートセンターとうきょうにてセミナーを行う。
 ふたりは朝鮮半島生まれの「朝鮮人」。しかし第二次大戦中、朝鮮半島が日本の軍事占領下におかれた際、サハリンに強制的に移住させられた。ふたりのように戦中に朝鮮半島からロシアへ移住あるいは強制連行された人々は2万人以上にのぼると言われる。戦後、サハリンから「内地」への引き揚げがあったが日本人だけを対象としたもので、また、当時の韓国とソ連が国交を持たなかったため、メージャさん、チョンモさんをはじめ朝鮮半島出身の人々はサハリンに残ることを余儀なくされた。
 16日のセミナーでは、「残留」生活についてとその思い、そして自身の体験から見た「戦争」についてを語る。
 また、ふたりは5月21日に出航する第49回ピースボート「地球一周の船旅」に日本からシンガポールまで乗船。船内でも同様の企画を行う予定だ。

「在サハリン朝鮮人が語る“60年目”の今」
日時:5月16日(月)18:00〜19:30
場所:ピースボートセンターとうきょう
※参加自由。お問い合わせはピースボートセンターとうきょう(担当:森田)まで。
Tel:03-3362-6307/Fax:03-3362-6309/E-mail:tokyo@peaceboat.gr.jp

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