新たな戦争への道を開く、
在日米軍再編協議に反対するピースボート声明

 在日米軍再編協議をうけ、普天間飛行場の移設先を名護市辺野古崎とする日米合意に対し、私たちピースボートは、米国の強固な軍事体制のがつくり出す脅威によって生まれる、地元の人々への公害、環境破壊、ヘリ墜落事故などがこれ以上拡大しないように、普天間基地の無条件閉鎖と辺野古を含む、その他の地域への新基地建設計画の白紙撤回を日本政府、米国政府に要請します。

 すでに、1997年の名護市住民投票で、圧倒的数字で新基地建設反対を地元の人々が勝ち取っており、また国連環境計画(UNEP)などの国際機関も「この軍事基地建設は、日本に残存しているもっとも重要なジュゴン生息地の一部を危険にさらす」と指摘されていることなどを考えると、日米政府の今回の合意は、民主主義を完全に無視し、国際社会の世論に逆行する愚行としかいいようがありません。

 戦後60年、私たち日本人は2000万人ものアジアの人命を奪い、300万人の自国民をも犠牲にした過去の戦争を忘れるべきではありません。辺野古などへの新たな基地建設が、同じ地球市民を殺すために使用されることは、イラク戦争を見ても明らかです。また、自民党圧勝による現在の国政では、自民党を中心に米国との軍事同盟を一層強固な方向に押し進めようとしています。これ以上、日本が米国と共に軍事強化の道を歩み、新しい基地を建設するなどとしたら、東アジアの緊張は高まるばかりでなく、新しい戦争への道を開く行為につながります。

 私たちは恒久平和を願う地球市民として、地球上のあらゆる戦争を否定し、暴力を否定し、人間が人間らしい当たり前の生活を送れる世の中を目指して戦っている人々と共に、在日米軍再編に伴う、新たな基地建設に反対の意を表明します。
2005年10月26日
ピースボート共同代表・中原大弐
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