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スリランカ南部最大の町、ゴール。古くから東方貿易の地として栄え、世界遺産にも登録されていた街並みは、跡形もない。 |
NGOピースボートでは、スマトラ島沖地震被害を受け、急遽、スリランカ・コロンボに視察団を派遣しました。帰国後、ピースボートではスマトラ島沖地震救援キャンペーンとして、海水や濁水を安全な飲料水に浄化できる浄水器を、スリランカ南部ゴール県ハンバンダドゥア地区に送ることを決定いたしました。ハンバンダドゥア地区はおよそ3000世帯が暮らす海岸沿いの地区で、約75パーセントの人が家を失った場所です。
現在、生活インフラがことごとく津波によって破壊され、とくに、生活用水を井戸水に頼っていた大多数の地域では、人々が満足に飲める安全な水が供給できていないことが深刻な問題となっています。とくに、スリランカの南部・北部の海岸線では、津波の被害により井戸水が塩水化し衛生状態の悪化も伴って、感染症や伝染病の蔓延が懸念されています。ただでさえ、満足の行く飲料水が供給できない地域の上、今回の津波被害によって、人間の生命にかかわる「飲料水」の確保が途絶えている現状は、国際機関・WHO世界保健機構なども警告をしています。
そこで、ピースボートは今回のスマトラ島沖地震災害の救援キャンペーンとして、「安全な飲料水をスリランカに送ろう」キャンペーンを行うことにしました。これは、NBS株式会社(豊島区池袋)の協力により、汚水を飲料水に変える携帯用浄水器・RO-1000型を募金によって購入し、スリランカに拠点を置くNGO「SEWARANKA」という団体を通じて現地に送る予定です。ハンバンダドゥア地区は3000世帯が暮らす海岸沿いの地域で、約75パーセントの人が家を失い避難生活を強いられています。現在は寺や学校など約70施設の避難所があり、今月末にもスタッフを再度派遣し、この浄水器を設置する計画です。この浄水器これまでにも新潟中越地震を始め、スリランカ、アフガニスタンでも実績を上げています。
ピースボートでは今後、緊急報告会を東京、大阪、神戸などで行い、今週末からは、とりあえず1000万円をメドに全国各地で浄水器を送るための街頭募金を呼びかける予定です。また、ピースボートも関わった阪神淡路大震災からの10年目の神戸長田区でもこのキャンペーンを展開する予定です。現在、ピースボートでは救援基金を設置して同じく呼びかけを行っています。是非、多くの方の御協力をお待ちしております。
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