一刻も早い解放を求めて――イラクでの日本人誘拐事件に対しアクション
4月8日に第一報が伝えられた、イラクにおける日本人3名の誘拐事件。これに対し、彼らの無事解放と自衛隊の即時撤退を求め、ピースボートでは声明を発表したほか、さまざまなアクションを行った。
スタッフの吉岡達也が中東の衛星テレビ局「アルジャジーラ」に生出演
4月11日、スタッフの吉岡達也が、カタール・ドーハに本社を置く中東衛星テレビ局「アルジャジーラ」の番組に生出演、同放送局によるインタビューに答えた。
吉岡は、アルジャジーラ本社のあるカタールへ飛ぶにあたって、日本から、人質の無事解放を訴える「家族」らの独自映像、また自衛隊の即時撤退を求めるさまざまなNGOからのメッセージを撮影したVTRを持参。番組の中では、今回拘束された3名がどういう人物なのかをイラクの人々に広く知ってほしいと、「彼らはイラク復興支援のために丸腰でイラクにわたったのであり、自分たちにとってだけでなく、イラクの人々にとっても『友人』なのです」として、一刻も早く彼らが解放されるように協力してほしいと訴えた。それと同時に、日本でも自衛隊の撤退を求める声があがっていること、イラクの人々は自衛隊派遣に替わるどんな支援を必要としているのか聞かせてほしい、ということを伝えたという。
首相官邸前でスタッフがハンガーストライキを実施――「ワールド・ピース・ナウ」のデモにも参加
日本人3名の拘束が伝えられた翌日の4月10日13時、スタッフのチョウミス、栗嶋聡子らが中心となって、東京都千代田区の首相官邸前においてハンガーストライキをスタートした。これは、第一報が流れた翌日、ピースボートによる緊急行動として始められたもので、人質の「解放宣言」が報じられた日曜日まで、通りがかった市民らも巻き込んだ座り込みが続けられた。また、一昨年にNGOや市民によって発足したネットワーク「ワールド・ピース・ナウ(WPN)」が、9日から12日まで連日、首相官邸前でのデモを行っているが、WPNの実行委員であるピースボートもこれに連日参加。日本人3名の解放とともに、この事件が起こった原因は日本政府の自衛隊派遣にあるとして、自衛隊の即時撤退を訴えている。
"地元"でもピースアピール――高田馬場では「鉄腕アトム誕生仮装パレード」に参加
ピースボートセンターとうきょうのある、東京都新宿区高田馬場。ここは、漫画家の故・手塚治虫氏作「鉄腕アトム」誕生の地でもある。そこで、地元の商店街や、ピースボートを含め、この地域に事務所を置くNGOらが中心となって委員会が結成され、地域通貨「馬力」が発行されるなど、「アトム」を使った試みがおこなわれてきた。
この一環として、4月11日、アトムの「1歳の誕生日」を祝う「誕生仮装パレード」が高田馬場駅周辺でおこなわれ、ピースボートからも多数の若者たちが参加。色とりどりの衣装を身につけた参加者たちが、漫画に出てくる『ロボットは人を幸せにする』、『ロボットは人を傷つけたり、殺したりできない』などという『ロボット法』を紹介。「この法律は、イラクでは守られていますか?」というプラカードを持って、拘束された日本人3名の無事解放と、一連のイラク問題の早期解決をアピールした。
一連のアクションについての詳細は
ピースボートセンターとうきょう(TEL:03-3362-6307/担当:木下)まで
映画『アフガン零年』の上映会を応援
ピースボートは、4月19日、東京・青山にある国連大学でおこなわれる『アフガン零年』の上映会に協力している。
この映画は、タリバン政権時のアフガニスタンを舞台に、一人の少女に訪れる悲劇を通して、いまに続くアフガニスタンの現状を訴えた作品。監督セディク・バルマクは、タリバン政権時代には難民としてパキスタンに亡命した経験をもつ人物。2003年の公開後、日本全国で自主上映が繰り返されてきた。
主催者側では「この映画を通して、家族でアフガニスタンについて話す機会をもってほしい」と、現在、4月19日の上映会に、抽選で5組の家族を招待するキャンペーンを実施中。上映会では、18歳でアフガニスタンを離れ来日した男性アリ・ジャンさん、アフガニスタンから日本に一時帰国しているUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)ヘラート事務所職員、高嶋由美子さんらによるトークライブなどもおこなわれる予定だ。
ご希望の方は、4月16日17時までにメールで応募できる。応募先のメールアドレスなど、詳細は以下のとおり。また、上映会についての詳しいお問い合わせは、ACEM,Japan(アフガン子ども教育運動日本支部/TEL:0798-67-2087)まで。
「アフガンを忘れない〜少年少女に虹を」〜映画『アフガン零年』〜
日時:4月19日(月) 開場18:00 開演18:30(終演20:45)
会場:国連大学ビル内3Fウ・タントホール(渋谷区神宮前5-53-70/最寄り駅 地下鉄表参道駅)
主催:ACEM, Japan/アップリンク/ムヴィオラ
18:30〜映画上映
20:00〜トーク
[出演予定]
アリ・ジャンさん(マガジンハウス刊「母さん、ぼくは生きてます」著者)
高嶋由美子さん(UNHCRヘラート事務所・フィールド担当官)
■抽選で5組の家族(1家族2名以上4名まで)をご招待
■応募期限 4月16日(金)17:00
■応募先メールアドレス moviola@uranus.dti.ne.jp
(応募者全員の名前、年齢を表記してください。当選の発表は、メール返信をもってかえさせて頂きます)
映画『アフガン零年』公式サイト http://www.uplink.co.jp/afgan/
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