ファルージャへの総攻撃と
小泉首相の「攻撃支持」に抗議するピースボート声明
 私たちピースボートは米軍によるイラクのファルージャに対する総攻撃即時停止を求めるとともに、女性や子どもたちを含む民間人が犠牲となることが明白な今回の非人道的攻撃に対する小泉首相の支持表明に対し強く抗議します。

 今年4月に行われた米軍によるファルージャ攻撃では、600人以上の民間人が犠牲になり、今回の攻撃では、前回以上の犠牲が予想されます。また、電気、上下水道、住宅などライフラインが壊滅的ダメージを受けることも明らかです。
 
 つい先日、人質事件で「自衛隊撤退拒否」を即座に口にし、犯人グループによる香田さん惨殺を止めることができなかった小泉首相が、再び、人命よりもブッシュ政権への追随を選び、イラクの女性や子どもたちが犠牲となることが確実なこの総攻撃を支持したことに対して深い憤りを禁じ得ません。

 ファルージャに住む弁護士、教職員を含む市民たちは10月24日付けのアナン国連事務総長への書簡の中で、世界の指導者たちに向け「ファルージャへの犯罪行為を止め、軍隊を撤退させるようブッシュ米国大統領に働きかけるよう」懇願しています。そのような平和を求めるファルージャの市民の願いは人間として当然の願いではないでしょうか。
 
 イラクの和平と安全は決して武力によっては達成できません。イラクに駐留する外国軍の存在こそが、暴力の連鎖を生み、度重なるテロ事件や武力衝突を増加させていることは現状を見れば明らかです。国連のアナン事務総長もファルージャ総攻撃による犠牲を懸念し、米国、英国、そしてイラクの暫定政府の指導者たちに送った書簡において、イラクの不安定な治安は「対話と包括的な政治的プロセスによってのみ解決される」と明言しています。

 私たちはここに、以下のことを要求します。
1. ブッシュ大統領に対し、ファルージャ総攻撃の即時停止を要求します。
2. 小泉首相に対して、ファルージャ総攻撃支持即時撤回と、非常事態宣言下、明らかに戦闘地域となったイラクより自衛隊の即時撤退を要求します。
3. ブッシュ大統領および各国首脳に対して、米軍および多国籍軍のイラク全域からの早期撤退決定と明確な撤退日の設定を要求します。
4. ブッシュ大統領、小泉首相および各国首脳に対して、非武装的手段によるイラク選挙実施、復興事業へのイラク市民・NGO・国連の活動を非武装的手段によって支援することを要求します。
2004年11月9日
ピースボート


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