イラクで拘束された日本人3名の即時解放と、
自衛隊の即時撤退を求めるピースボート声明

 私たちはまず日本の民間人3名を拘束した人々に対し、彼ら全員の即時解放を要求します。彼らはいずれも民間人であるとともに、イラクの人々のために丸腰で人道支援を行ってきた人々であり、さらに米軍のイラク占領、日本の自衛隊派兵に反対してきた人々です。その彼らが自衛隊のイラク駐留を理由に、命が奪われるというようなことがあっては絶対になりません。

 そのような悲劇を何としてでも起こさないために、私たちはすべてのイラクの人々に、彼ら3名が無事解放されるよう支援と連帯を訴えます。

 彼らが望んだことは、米軍のいない、自衛隊のいないイラクで、平和的な方法で、イラクの人々の命とその暮らしを支援していくことでした。彼らは、身の危険も顧みずイラクの人々のために今まで献身的に活動してきました。そんな彼らの命を救うため、イラクのすべての人々に協力をお願いします。

 そして、日本政府に私たちは自衛隊の即時撤退を要求します。

 自衛隊の派兵は日本のNGOによる人道・復興支援活動の中立性を脅かし、活動の妨げになること、またスペイン同様、日本をテロのターゲットにしてしまうことを私たちは既に強く日本政府に訴えてきました。残念ながら、それが現実のものとなってしまいました。憲法に違反し、国民の多くが反対し、さらにイラクの一部の人々から憎悪され、今回の3名を含む国民の命を大きな危機に直面させている自衛隊のイラク駐留は、もはや日本国民の安全を脅かす存在以外の何ものでもありません。

 私たちは日本政府に対し、自衛隊即時撤退を求めるとともに、国連及びNGOと共に早急な非軍事的人道支援活動の開始を求めます。

 私たちはNGOとして、出来る限りイラクの人々の声を聞き、イラクの人々の求める非軍事的な人道・復興支援活動を行って行きます。


ピースボート
2004年4月10日


この声明に関するお問い合わせは...
ピースボートセンターとうきょう・担当:木下
(Tel:03-3362-6307/Fax:03-3362-6309/ウェブサイトからのお問い合せはこちら)
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