ヨルダン、グアテマラ先遣隊が帰国
第45回クルーズで寄港するヨルダン、グアテマラで、現地ツアーや交流プログラムなどの準備を行っていた先遣隊メンバーが、それぞれ帰国した。
ヨルダンのアカバ港は、45回クルーズが初寄港となる寄港地のひとつで、渡辺久実、菅野玲、高橋真樹の3名が、先遣隊として11月26日にヨルダン入り。映画『インディ・ジョーンズ』のロケ地となったことでも知られる世界遺産、ペトラ遺跡を訪れるツアーの下見をはじめ、政府がエコツーリズムに力を入れているという自然保護区の見学、現地NGOとのミーティングなどを行った。来年5月となる寄港時には、ペトラ遺跡見学のほか、砂漠の民ベドウィンとの交流、首都アンマンや死海観光などのほか、ヨルダン人口の約7割を占めるというパレスチナ人が暮らす難民キャンプを訪問するコースなども企画している。
一方、グアテマラへは1994年以来ちょうど10年ぶりの寄港となるが、今回はその訪問に先駆けて、グアテマラでスペイン語を学んだ経験を持つスタッフ・助川紋子による「第一次先遣」。訪問時には、中米最大のマヤ遺跡であるティカル遺跡、先住民族らが集まる市で賑わうチチカステナンゴ、世界遺産にもなった古都アンティグアなどを訪れるツアーのほか、農村で「持続可能な農業」に取り組むNGOの受け入れによるホームステイプログラムも検討している。
43回クルーズがサンフランシスコに寄港――現地NGOと交流も
現在航行中の第43回ピースボート「地球一周の船旅」は、12月3日・4日の2日間、米国・サンフランシスコに初寄港した。
ここでは、スタディツアーの企画などを行う現地NGO「グローバル・エクスチェンジ」が、交流・検証プログラムのアレンジを担当。アートを通じて政治的なメッセージなどを訴えているNGO、「コミュニティに安全な食材を」と農業に取り組む若者グループ、そしてアジアや中南米からの移民たちやその支援グループらとの交流コースがそれぞれ実施された。
また、3日夜にはサンフランシスコ市内でフェスティバルを実施。ここには、今月25日に出航する第44回クルーズに乗船予定のアーティストたちも参加した。これは、「アーティスト・アンバサダー」と題したプロジェクトで、44回クルーズが来年1月16日、第4回世界社会フォーラム(WSF)の開会に合わせてインドのムンバイに寄港することから、サンフランシスコなど米国ベイエリアのアーティストらをムンバイまでの洋上に招き、そのメッセージをWSFへと届けようというものだ。現地アーティストの中からオーディションで選ばれた、画家、シンガー、俳優など多彩な顔ぶれの彼らは、今月23日にも来日。25日に東京・晴海港から出航するトパーズ号に乗り込む予定だ。
イラクへの自衛隊派遣に反対する緊急声明を発表
ピースボートは、12月8日、イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣に反対する緊急声明を発表。また、派遣が閣議決定された翌日には、東京・千代田区の首相官邸前にて抗議アピールをおこなった。
声明の中では、イラクで日本人外交官が殺害された事件を受け、これ以上日本政府が米国主導の軍事占領を支持することは、政府関係者だけではなく「復興支援に従事する日本人NGO職員やボランティアを生命の危機に直面させることになるとともに、イラクでのNGOの復興支援活動に取り返しのつかない打撃をあたることは明らか」と主張。自衛隊派遣計画の中止とともに、国連主導の復興支援体制の確立に向けての努力、NGOによる復興支援への協力を求めている。
声明文は、9日の抗議アピールでも読み上げられ、その後、内閣府の職員にも手渡されたという。その全文は、当ホームページにも掲載されている(http://www.peaceboat.org/info/news/2003/031209.shtml)。
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