PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.179 11月19日号
先週のピースボート
第46回ピースボート「地球一周の船旅」発表
 11月8日、ピースボートは第46回目のクルーズ「地球一周の船旅」を発表した。出航は2004年7月14日。東京・晴海港から神戸港を経て台湾に向かい、そこからアジア、アフリカ、ヨーロッパ、北中米の18の寄港地をめぐる。真夏のベストシーズンに地中海沿岸の国々を訪れるのとともに、昨年第37回クルーズではじめて実施して大好評を得た北欧のフィヨルド遊覧が航程に組み込まれているのが大きな魅力だ。
 詳しい航路などはhttp://www.peaceboat.org/cruise/0407/index.shtmlに掲載されているほか、ここからクルーズパンフレットも請求できる。

クラスター爆弾についてのシンポジウムを開催
今年、新聞報道等で明らかになった、自衛隊の「クラスター爆弾」保有。湾岸戦争や米軍のアフガニスタン空爆などでも使われたこの爆弾は、多くが不発弾となって残り、戦争後にも大きな犠牲を生み出していることから「第二の地雷」とも呼ばれている。
 ピースボートではこれまでにも、クラスター爆弾を保有することをの是非について防衛庁に公開質問状を提出するなどのキャンペーンを展開してきた。その一環として、11月14日、東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターにて、ピースボートも参加しているネットワーク「地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)」主催のシンポジウムがおこなわれた。
 これは、JCBLやピースボートスタッフのほかに、ピースボートの水先案内人でもある軍事ジャーナリスト・前田哲男さん、そして防衛庁や外務省の職員なども招いたもの。それぞれの立場から意見を述べたあと、約1時間にわたってディスカッションがおこなわれた。その中では、「なぜ日本がクラスター爆弾を持っているのか」という質問に対し、防衛庁からは「日本にクラスター爆弾があることで、その脅威によって外から侵略を受けることもなくなる」などのコメントもあったという。それぞれのコメントやディスカッションの様子は、当ホームページなどで掲載していく。

『さらば 外務省』著者の天木直人さん来訪
 11月14日、ベストセラー『さらば 外務省』を出版された天木直人さんが、東京・高田馬場のピースボート事務局に来訪、スタッフとの懇談会をおこなった。 
 天木さんはもと外務省職員で、前・在レバノン全権大使。今年3月、米英主導のイラク戦争に反対し、外務省に「戦争回避のための外交努力を続けなければならない」という内容の公電を打ったことがきっかけで、外務省を事実上「解雇」されたことで知られている。天木さんは日本の外交について「お金は出しているけれどもポリシーがない」などとコメントされたほか、今後の展望として、日本とレバノンの民間交流計画などについて話されたという。


今後のピースボート
ピースボートスタッフが岩波新書から著書『核拡散』を出版
 ピースボートスタッフの川崎哲が、著書『核拡散―軍縮の風は起こせるか』を岩波新書から出版する。
 川崎は今年春まで、NPO「ピースデポ」で核軍縮問題を専門に活動。ピースボートでは「地球大学」を担当し、今年春の41回クルーズ船内で開催された「非核フォーラム」のディレクターも務めた。これまでにも、雑誌『世界』(岩波書店)、アエラムック『平和学がわかる』(朝日新聞社)などに原稿執筆を行っているが、個人での著書としては初めての1冊。朝鮮民主主義人民共和国の「核開発疑惑」が浮上するなど、「核拡散」の危機が進行する世界情勢を分析し、軍縮への道をさぐる。発売は11月20日ごろから、全国の書店にて。定価740円(消費税別)。

パレスチナ「分離壁」に反対するイベントを開催

 11月21日(金)、東京・池袋にて、ピースボートなど約15の市民団体によるイベント「パレスチナ分離壁に反対する市民/NGO世界共同行動 Stop the Wall!!」が開催される。
 これは、イスラエル政府が昨年から建設を続けている「分離壁」への抗議行動として企画されたもの。「テロリストの侵入を防ぐ」との名目で建設が始まったこの分離壁は、パレスチナ人自治区の中にまで踏み込み、パレスチナ人からさらに土地を収奪する形でつくられている。さらに、壁によって他の町との行き来が不自由になり、仕事に行くこともできなくなったパレスチナ人も多いことから、「パレスチナ人を“ゲットー”に閉じこめようとする計画だ」と、世界各地で反対の声が上がっていた。
 今回のイベントは、ベルリンの壁が崩壊した日である11月9日を中心に世界中で行われた抗議行動に続くもの。パレスチナ人自治区などで撮影されたビデオ映像上映などによる現地報告のほか、携帯電話でパレスチナと東京をつなぎ、直接「現地の声」を聞こうという試みも企画されている。また、アラブ料理などの屋台や、ブッシュ米大統領、シャロンイスラエル首相に抗議のはがきを書こうと呼びかけるブースの出展なども予定。パレスチナ人ゲストの招待も検討している。

パレスチナ分離壁に反対する市民/NGO世界共同行動 Stop the Wall!!
日時:2003年11月21日(金)18:00〜20:30
会場:池袋西口公園(池袋西口すぐ、芸術劇場手前) 
参加費:無料

43回クルーズ洋上で「コロンビア女性和平会議」を開催
 現在航行中の第43回ピースボート「地球一周の船旅」は、11月20日に南米コロンビアのカルタヘナに寄港するが、ここからコロンビアの女性たちが乗船、洋上で「和平会議」の開催が予定されている。
 コロンビアでは近年、政府と反政府組織による内戦が続き、一般の人々にも大きな犠牲を出してきた。このピースボート洋上での和平会議は、2001年の第35回クルーズに続く試みで、利害が絡まない洋上で意見を交換しあおうというもの。政府関係者や反政府組織のゲリラ兵士など、対立する組織に属する女性たちが乗船し、和平への道のりについて話し合う。

寿〔kotobuki〕のミニライブを開催
 ピースボートの水先案内人でもある音楽ユニット・寿〔kotobuki〕が、11月24日、東京・高田馬場のピースボートセンターとうきょうにてミニライブを開催することとなった。
 寿〔kotobuki〕は、ヴォーカルのナビィとギター・三線を担当するナーグシクヨシミツのユニット。1985年より東京で活動を始め、ピースボートにも水先案内人として三度乗船。洋上・寄港地で開催したライブが毎回好評を得ている。
 今回は、12月に出航する第44回「地球一周の船旅」の最初の寄港地が沖縄・那覇であることから、沖縄に長く関わってきた彼らと、沖縄担当のピースボートスタッフによるトークライブもおこなわれる。詳しくは下記の通り。

日時:11月24日(休)19:00開場/19:30開演
場所:ピースボートセンターとうきょう
入場料:500円(ドリンク別)
お問い合せ:ピースボートセンターとうきょう(Tel:03-3362-6307、担当:木下)

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