第43回ピースボート「地球一周の船旅」が出航
9月22日、ピースボートの第43回目のクルーズ「地球一周の船旅」が、東京・晴海港から出航した。
このクルーズは、ピースボートにとってちょうど20回目となる地球一周クルーズ。当初は前日、21日の出航を予定していたが、台風15号の接近のためスケジュールが変更され、この日の出航となった。前日までは強い雨と風が続いていたものの、正午の出航にはようやく雨もやみ、船長の出航挨拶や、参加者によるそれぞれの「いってきます」メッセージなどをまじえた「出航式」が無事開催。見送りに訪れた人たちが手を振るなか、トパーズ号はゆっくりと岸壁を離れた。
そして、翌日午後には船は神戸港に入港。西日本からの参加者を乗せ、夜、次の寄港地台湾に向けて出港した。こちらも1日遅れの出港となったものの、ターミナルには大勢見送りの人たちが駆けつけ、配られたペンライトの光が陸側、海側の両側で舞った。
船はアジア、アフリカ、ヨーロッパ、カリブ、アメリカ大陸、そして太平洋を経て、今年12月21日に晴海港、翌22日に神戸港に帰港予定。船内企画のようすや寄港地での交流プログラムの報告などは、ピースボートのホームページでも随時掲載される(http://www.peaceboat.org/cruise/43rd/)。
エリトリア大統領がピースボートセンターとうきょうを訪問
ピースボートが第43回クルーズでも訪問する、アフリカ・エリトリアのイサイアス大統領が来日、9月30日に東京・高田馬場のピースボートセンターとうきょうを訪れた。
エリトリアはイタリア、そして隣国エチオピアによる支配時代を経て、1993年に正式独立した、「アフリカで一番若い独立国」。ピースボートは1995年の地球一周クルーズでエリトリアを初訪問して以来、毎年のように寄港を重ねるとともに、自転車レース選手のオリンピック出場を応援する「オリンピックキャンペーン」、ボランティア派遣や法律書収集をはじめとする法律支援キャンペーンなどを展開。また、エチオピアとの国境紛争が再燃していた2000年には、両国からのゲストを招いての「和平のための市民会議」も開催している。
今回のイサイアス大統領来日は、日本市民にエリトリア・エチオピア和平に対するさらなる支援を求めるもの。長く交流が続いてきたピースボートへも訪れたいという大統領の意向から、この日の訪問が実現した。当日、ピースボートセンターでは多くのスタッフらが大統領を歓迎。大統領はスピーチの中で、これまでのピースボートとの交流に感謝を述べるとともに、今後のさらなる支援を訴えた。
自衛隊のクラスター爆弾保有問題について防衛庁から再回答
9月19日、ピースボートが今年7月に提出した、自衛隊のクラスター爆弾保有に関する再質問状に対する「回答」が防衛庁から送られてきた。
今年4月に福田官房長官(当時)によって、航空自衛隊のクラスター爆弾所持が明らかにされたことに対し、ピースボートはその即時廃棄を求めるキャンペーンを展開してきた。5月には、防衛庁に対し、クラスター爆弾の違法性や危険性についての意見を求める公開質問状を提出。しかし、不発弾処理についての具体的方法なども示されておらず、「民間人に被害が生じないよう配慮する」といいながらその手段についても明言されないなど、納得できる回答が得られなかったことから、7月にスタッフが防衛庁を訪れ、再度クラスター爆弾の廃棄を申し入れるとともに、再質問状を提出していた。
今回の防衛庁による回答文書は、これまでピースボートが提出した質問状などとあわせ、ホームページで全文を公開している(http://www.peaceboat.org/info/news/2003/030929.shtml)。また、10月7日には、ふたたびクラスター爆弾の即時廃棄を求めるピースデモを東京・市ヶ谷で実施予定。今回も、防衛庁を訪れての申し入れなどを予定している。お問い合わせはピースボートセンターとうきょう(担当:中原、上野)まで。
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