ピースボートスタッフがジュネーブで開催のNPT再検討会議準備会に参加
4月28日から5月9日まで、スイス・ジュネーブの国連本部で、2005年に予定されているNPT(核不拡散条約)再検討会議に向けての準備会が開催され、ピースボートスタッフの櫛渕万里、マリア・デ・ラ・フェンテが参加した。
この会議では、政府間会議の中で、各国から参加したNGO10団体によるプレゼンテーションが行われ、日本からは反核NGO「ピース・デポ」の梅林宏道代表が登壇。「東北アジアの非核化」をテーマとするプレゼンテーションを行った。NPT再検討会議の中で「東北アジア」というテーマが取り上げられたのはこれが初めて。終了後には各国政府からのコメントが寄せられ、カナダ政府は「暴力によらない、オルタナティブな安全保障の形だ」と評価。ドイツ政府も、「市民の意見を代表する、こういったNGOの声を聞いていく必要がある」などと発言した。
ピースボートも、このプレゼンテーションの草案作りに協力するとともに、政府間会議の傍聴などのロビー活動を行った。また、ピース・デポが韓国の市民団体と共同で開催した、東北アジアの非核化をテーマとするNGOワークショップにも、櫛渕がパネリストのひとりとして参加。これまで日本とは国交のない朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を計2000人以上の人たちとともに訪れ、現地の人々と交流してきた体験をもとに、東北アジアの非核化に向けての北朝鮮との対話の必要性などについて語った。このワークショップには、欧米のNGOメンバーや外交官など約80名が参加。会場からもさまざまな意見が出され、活発な議論が行われた。
第44回ピースボート「地球一周の船旅」が発表
5月5日、ピースボートにとって44回目のクルーズとなる「地球一周の船旅」が発表された。
これは、今年12月に東京/神戸を出航する、約3ヶ月間の地球一周クルーズ。アジアから南下してアフリカ、南米、南太平洋の計15寄港地を訪れる。運河を通らず、南アフリカ・ケープタウンの喜望峰、南米最南端の町・ウシュアイアを訪れる、ピースボートの地球一周の中でも人気の高い「南回り」航路だ。
各地で文化遺産や大自然をめぐるオプショナルツアーや、現地の人たちとの交流プログラムを企画しているほか、約4年ぶりの訪問となるインドのムンバイでは、2004年1月の寄港時に開催されている世界社会フォーラムへの参加も企画している。このフォーラムは、新自由主義的グローバリズムに反対し、それに代わる「もうひとつの世界」を構築しようという呼びかけのもと、2001年からブラジルのポルトアレグレで開催されてきたNGO会議。今年1月の第3回会議には約10万人が集まり、ピースボートからも60名が参加した。今回ははじめてのインドでの開催となる。
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